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みんなでお昼
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頭の具合がだいぶ良くなって、昼休みにはご飯を食べに教室に行った。
「お、雪。体調はどうなの?」
今日は空くんはいつもの友達とわいわい食べていて、僕を見つけるなり空くんがそう聞いてきた。……告白、されたんだよね…僕…。考えるだけで緊張してきた。
「だ、大丈夫です。問題ないです。」
と、思わず敬語になる。
「ははっ、そうですか。」
空くんは笑って同じように敬語で話してくる。…なんかすみません、かっこよくみえるんですが。誰か僕の眼に空くんのところだけ輝くフィルター入れたでしょ。困るんですけど。
胸がきゅう、となる。単純かな、僕。
好きだって言われたら、そりゃ意識しちゃうでしょ。
「木枯、顔が若干赤いけど大丈夫?」
空くんと一緒にご飯食べている友達、灰田くんが不思議そうに顔を傾げてる。
「あ、えっと、大丈夫。あの…申し上げにくいんだけど……その、一緒に食べても良い?」
「当たり前でしょ。なんならこれからも一緒に食べる?なぁ、灰田」
「俺の方は彼女と食べる時もあるからたまにいなくなるけどそれでもよかったら」
なんて。…良い人ばっかり。高校三年生になって気づくこの優しさ。もう少し、みんなと関わればよかった、なんて。
…日向の時は、自分の気持ちなんて素直に言えなかった。好きだと緊張しちゃってなんとなくツンツンして。けど、好きだ、とか恋愛面を持ってこなきゃ、素直でいられる。
そっちの方が、良いのかもしれない。
ちらりと日向の方を見ると目があった…ような気がしたけどふいっとそらされた。…勘違いかも。日向が僕の方見るなんてそんなことないし、ね。
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