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体育館裏
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「あの、空くん………、今なら、聞いても良いですか?」
ご飯を食べ終わって、2人でトイレ行き終わった後。今は2人きりだし、生徒も…まあちらほらいるけどそこまででもないし。幸い、空くんの追っかけもいないし。
「ああ、なんでってやつ?」
そう尋ねられてコクコク、と頭を上下に揺らす。
だって、知りたいし。というか知りたすぎてご飯喉通ったかわからないくらい。
場所変えようか、って言われて連れてこられたのは体育館裏で。空くんは、つくなり話し始めた。
「本当に最初は倉持にくっついてる時の雪が可愛くてさ。ツンツンしてそうなのに実は倉持のことチラチラ見てるところとか。倉持にだけ笑顔だったりとか…。最近倉持から離れたみたいだったし、話しかけて見たら結構いい奴で。……今日の朝に雪が悲しそうな顔してたの見て、素直に悲しませたくないって思った。…守ってあげたいって思った。これじゃ、不満?」
…………て、照れる…。初めての告白。
なんて言えばいいのかわからない。
「あの…不満、はなくて。け、けど自分の気持ちよくわからなくて…。この前まで、というか今も、かわからないけど日向が心にいて。その、空くんの気持ちは、嬉しい…。空くんが僕をやっぱり好きじゃないってなったら、…寂しくなると思う。」
「雪は倉持中心だったもんな。…これからもアタックしてくから、いいな、と思ったらそんとき付き合って」
「…ん、わかった…。ごめんね、ありがとう」
空くんは、優しい。待ってくれるだけ、優しいと思う。普通、待ちたくないはずだ。
めんどくせ、ってなるそんな世の中で。
諦めないでくれたのが、なんか、嬉しかった。
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