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ツラ貸せやい。
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教室に戻ると碧と日向が2人でいて。
「あ、お、さ、ん〜?……ちょっとあなた、面かしなさい」
と言って碧を日向から引き剥がして連れて行く。…今日は朝礼ない日でよかったぁ、なんて。行く間際に空くんと目があって違います、浮気じゃないですオーラを出しておいたけど…わかったかな?…わかるわけないよな、うん。
時間ないから体育館裏とまではいかなくても東階段。一番近くて誰もこないからね。便利。
「で?どうしたの、珍しいねユキチ」
なぜか僕のことをユキチと呼ぶんですこの方。…と、まあそれはいいとして。
「…碧、日向のこと好きなんでしょ」
「…正解。日向が割と最初の段階からお前のことを好きになってたの気づいててあえて阻止した。ごめん、背中押せばよかったのに。」
素直に謝ってくる碧。
「や、別にいいけど。…碧は、告白しないの?」
「狡いでしょ、そんなことしたら。俺は邪魔したのに自分だけって」
「そんなことないと思うよ。俺は、別に気にしないし……しかも、日向、僕のこと好きって言いながら碧の言うこと素直に聞くワンコだから」
普通、待て待てなんて言われてはいそうですか、って待つやつはいない。
碧が言ったから、日向はまったんだ思う。
しかも、今日話してて、日向は守られる側、ってことになんとなく気がついた。日向からしたら、なんともいいようがないとは思うけど…。
「日向のこと、幸せにしてやってよ」
「……まず振り向かせるとこからだけど、な」
なんて、碧は珍しく照れ笑い。
碧は顔はまあいい方だから映えるなぁ、と。
日向が好きだった頃の僕はもういなくって、
これからは、碧のこと、応援したい。
日向のこと、守ってほしいな、なんて思った、心の底から。5年間も好きだった、僕の大好きな友人の、日向を。
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