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御免なさい
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沙優ちゃんはそのままウトウトしたと思ったら寝て、空くんがベッドまで運んで沙優ちゃんの両親に電話して。
……なんだろうこの感じ。モヤモヤが広がる。
心が、詰まる。
「…ごめん、雪。ああするしか、…考えつかなくて」
申し訳なさそうにする空くんを見ても、僕の心は黒くドロドロしていて。
空くんは、躊躇なく、あの子に口付けた。
その光景が、あまりにもよくあるドラマのワンシーンで。
僕だったら、あんな風に綺麗、って言ったら不謹慎かもしれないけど、そんな風にならなかった。
つまり、お似合いなのは沙優ちゃんで。
いつも、駄々こねたら、キスしてあーやって飲ませるの?
そんなくだらない考えが頭に渦を巻いて。
「…平気」
作り笑いをして、僕はその場を走り去った。
心が汚くて、ごめんなさい。
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