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ゴー、水族館!
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行く場所が決まればそそくさと支度をして2人で家を出る。水族館って何がいるんだろう…。
ペンギン、カバ、…とシロクマ?
「それにしても日曜日だから人多いな」
暑いから手でパタパタと扇ぎつつも、離れないようにしっかり小指を絡ませてくるあたり空くんだなぁ、って思う。建物の中に入るとやや暗くて皆水槽の方を見てるから誰も繋いでいる小指なんて見ない。
なんかこういうの、幸せだなぁって。
水槽の中に一匹だけこっちに向かって泳いでる魚と目があったりして、気がつくと…
1人ではしゃいでました………………。
ちらりと空くんを盗み見ると僕の方を見て微笑んで。……あああ、駄目だ、かっこいい………。
「えっと…そろそろ、お昼、食べようか」
気がつけばもうお昼時で。だからさっきからお腹すいてたんだ、と1人で納得。食堂に行くと多くの人たちが並んでたり席取ったりしていてゆっくりたべれるところが…ない…!
というわけで、サンドイッチを買って屋外の日陰で食べることにしました、はい。
「きゃ…っ」
なんて声が聞こえて声のする方を見ると女の人が階段から落ちそうになってて。危ないって僕がいう前にス…ッと人の影が現れて抱きとめた。
…空くんだった。
「…あっ、ありがとうございます!あの、その……よかったら連絡先、教えてくれませんか。その、お礼がしたくて…!」
綺麗な女の人…。顔真っ赤にしているのと、対応がきちんとしているあたり、空くんに惚れたなって思った。まあ、直感だけど。
「いや、そんなお礼なんていいですよ。ここの階段急でしたよね」
なんて空くんは微笑んで。紳士すぎて死ねる…、かっこよすぎるでしょ。普通すぐに体動かないし…空くんを知れば知るほど、好きになって。この人に好きになってもらえてよかったなって思った。うう…きゅんきゅんしてしまう…。
「…や、あの、……好きになったって言ったら、困りますか…?」
「気持ちは嬉しいです。けど、…俺付き合ってる人がいるので…ごめんなさい。」
空くんは、モテる。
嫉妬はするけど、断ってくれてるんだから言ったってどうしようもない。本当は、もうこの時点でこの女の人の前で空くんに抱きついて、僕のだって、見せたい。
けど、僕って男だもん。
どんなに空くんが好きで、空くんも好きで、付き合っていたとしても、男同士だから、見せつけることなんてできない。
社会の目は、厳しいのだから。
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