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労い彼氏くん
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「おはよう、朝から水やりお疲れ様」
労ってくれる空くん、もうまぶしすぎて見られません…。
「おはよう、会いたかったです空くん」
「そう?俺もですよ」
「…この教室朝から甘い」
僕と空くんの間を日向が鈍い顔をして通る。
ごめんね日向ちゃん…。
「でも日向だって碧といちゃいちゃしてんでしょ?」
その言葉を発すると日向の顔がみるみる赤くなった。……わかりやすいな。何してんだろう…。でも日向だし、キスだってしてなさそう…。
碧、お疲れ様…。
「ユッケちゃーん!はいこれ、先生から!」
和泉くんが突然走ってきてぎゅーっと抱きつかれてピロ、と紙を渡される。…犬だな、この子。
「…昼も働けって…?」
紙を見て思わずぐしゃぐしゃにした。近くの花屋でなんでもいいから買ってこいって……。空くんとの時間減っちゃうじゃん…!
「だから一緒に昼休みいこーね」
こうも笑顔で言われると反論できない…、だって園芸委員自分で立候補したんだし。
コクン、と頷いて和泉くんがパタパタと元の位置に戻る。稀に見る悪意のない元気っ子…。
「……雪、いつの間にあんなに仲良くなったの?」
空くんが二コーっと貼り付けた笑顔をしている。…わざとわかりやすく作ってるのだろうか…空くん…。
でも気に触るようなこと僕してない…。
「…嫉妬…しました…?…あ、や、嘘です調子乗りましたごめんなさい」
自分で言って照れる。あああ僕のバカ…!
空くんが僕なんかに嫉妬するわけないじゃん…!ただの世間話なのに僕ってば…!!
「……しましたよ?」
耳元でそう囁かれて。思わず身体が跳ねる。
嫉妬、してくれたんだ…、いつも僕ばっか嫉妬してるから、不本意でも、素直に嬉しい。
空くんが僕のこと好きで居てくれていることが。
「…あ、ありがとうございます…?」
「ふは、何それ。どういたしまして?」
もう空くんしかいらないような気がしてきた。
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