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押しが弱いの雪くん。
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「だからお前は押しが弱いんだよ。女に負けてどーすんだ」
「…そ、だよねー!…僕、だめだめだなぁ!」
連れていかれたのは屋上で。
無理に笑顔を作る。心配をかけないように。
和泉くんにも、迷惑をかけないように。
「…無理して笑うな。」
不意に上を見上げると和泉くんが辛そうな顔でこっちを見ていて。…何で和泉くんがそんな辛そうな顔するの…、?
"無理して笑うな。"
その言葉は心にポツリと置かれて。
そっからじわじわ周りを染めて。
涙がポロポロ零れ落ちた。
「…わら、って…ないと、迷惑かける…っ、空くんにも、和泉くんにも…。僕は、迷惑かけたくな…くて、……い、和泉くん?」
涙を腕で拭っていると不意にふわ、と優しく抱きしめられた。最初は抱きしめられてるのなんて分からなくて、ただ吃驚した。
和泉くんに、抱きしめられてる…?
「和泉く、…ありがと、大丈夫、だよ。心配…してくれたんだよね、?優しいね」
なんて。
彼の優しさが身にしみる。
空くんは、今頃何をしてるかなぁ…まだ、飯島さんと話してるのかな。
ポロポロ涙が溢れて止まらなくて。
「お前、俺のこと好きになればいいのに」
そんな声が上から降ってきた。
…へ?
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