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ねむい!
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「先輩、先輩っっ」
ぼんやりと遠くで
声がする。
眠気とぐるぐるまわる世界。
うっすらと目を開くと
ぼんやりと見える人の姿。
あ、、れ?
なんだっけ。
なにしてたんだっけ。
あ、飲み会、、、
迎えにきて、くれた、のか
あれ、でも今日別れたんだったか。
『お前と一緒にいて楽しいけど、
好きではないかもしれない.....悪い別れよう』
あの言葉が頭の中で反芻するように繰り返し流れる。なんで目の前にいるんだっけ。
ぼんやりとした姿でよく見えないけど.....あー思考できない。眠い。
まあ、いいか、夢かな。夢だよな、だって迎えに来てくれるわけないもんな。最後だもんな。
「ちゅー」
「!?!?!」
折角別れのキス、、、してやったのに
そんな体強ばらせなくても。
あーだめだ。眠い。
死ぬ。意識飛びそうー
「先輩!!!!!」
ぱしっと頭に痛みが走り、
目をゆっくりと開く。
なんだよ、眠りいいところだったのに。
「........なんで田代くんいるの」
「こっちの台詞です」
まだぼんやりとした頭で思わずそう言うと呆れたようにこちらをみる田代くんがいました。なんですか、この状況。そしてここどこですか。さっき田代くんとばいばいしたよね。
「え?なに?誘拐?」
「先輩が起きないから、公園で1時間も鉄棒したりキコキコ倒れるやつやったりブランコ乗ったり、暇つぶししてましたよ!」
「え?なに、理解追いついてない」
「先輩が呼んだんでしょ!俺弟じゃないのに迎え頼まれて、そもそも家わかんないし、仕方なく公園のベンチ座らせたら、また寝だしちゃうし!」
プンプンと腕を組んで頬をふくらませる田代をぽかんと見上げる。昔はもっと可愛らしい感じだったのに、いつの間にかくそイケメンに成長してるな。なんかでかくなって俺さらに自分が小さく感じるんですけど。
あと酔いが一気にさめた気がする。
俺、しちゃったよな。
盛大に勘違いして、きっとしたよな。
あとなんかよく分かんないけど、
一生懸命田代くん話してるな〜
「それに先輩、居酒屋で俺に突然キスしてくるから俺びっくりしちゃって、俺ファーストキスだったのに─────」
あ、と口を押さえる田代。
ん?いまなんかとんでもない言葉が聞こえたような。
「あ、いや、い、いまのは聞かなかったことに.......」
かあと耳まで赤くなっていき、顔を両手で覆う田代。対してベンチに寝転び、肩肘をついて田代を見上げている俺。この態度の悪さとピュアな田代くんに申し訳なさを覚えて思わずベンチの上で正座をする。
本当にごめんなさい。
「..........ファーストキスだったの」
ちらりと見上げる。
視線があうと
恥ずかしそうに視線を横に逸らす田代。
「あ、う、、、キスって、、本当に柔らかいんすね」
よたよたと後ろに2歩くらい下がりしゃがみこんでしまう田代をぼんやりと見つめる。
なんていうかこいつ........
「あはは、かわいいのな」
予想もしてなかった反応に思わず笑ってしまう。
あーでもファーストキスか。
ファーストキスか。
1番忘れられない瞬間
奪ってしまったのか、
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