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どんまい!
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「......んん」
あたたかい布団に
身を捩らせる。
カーテンのない部屋
朝日が顔を照らしていて
眩しいけどあたたかい。
き、のう.....
ちゃんと布団に入って寝たのか
なんか昨日大事なことあったよ、うな.......
なんだっけ。
なに...か........
「あああ!」
ばっと起き上がった勢いで
布団がベッドからずれ落ちる。
ふ、布団どころじゃない!!!
ふと時計を見ると
10:02
今日授業だっけ?
あ、日曜日だから休みだ。
なんて休日あるあるのような思考回路をしてしまったけれども、また思考が切り替わる。
そうだ!
先輩に告白されたんだった!!!
えっとスマホスマホ
...あ、昨日俺寝る前めちゃ佐藤にスタンプ送ってる。先輩が使ってたこのペンギンのスタンプ。複雑な気持ちでペンギンを見つめていると、携帯が甲高い音で鳴り響いて思わず床に落としかけてしまう。
あ、あぶない。
「無事ですか!!!!!」
「無事〜」
佐藤は、やっぱり優しいんだよな〜
俺の死にかけスタンプ攻撃に
心配してかけてくれたんだな。
「心配したんだからね!」
「はは、悪い...いやでも何もせずにはいられなくて」
「どうした?なにかあったの?」
どうしたらいいか
話してもいいものか
迷ってしまって、
小さな声になってしまう。
「会って話したい...です...」
「声小さ。大丈夫か?今日休みだしいいよ。あ、樹も連れて行ってもいい?」
え!何年ぶり!
中辻どんなになったんだろう。
同じ生徒会にいた後輩の姿を
思い浮かべて元気な声を出してしまう。
「え!会いたい!」
「急に元気そうですな」
「あーいや.....あはは...卒業以来会えてないから...」
「んじゃ、そうだな。昼くらいでも大丈夫?もし急いだ方がいいならいまから行くけど」
「佐藤休みなのにごめんな〜昼くらいでいいよ。助かる。そういうこと好き」
「そう言えばいいと思いやがって」
「あはは、ごめん。ごはんでも奢るからさー。昼くらいに駅前きたら連絡頼む」
「ういー」
佐藤は俺の高校生の時の同級生で、中辻は一つ下の小生意気な後輩くん。二人はなんと男性同士のカップルなのです。
俺のこの、先輩に告白された話、もなんかわかんないけどなんかアドバイスくれるかも。
二日酔いほどではないけれど少しむかむかするな。やっぱり酒は二杯くらいでやめておこう。なんて絶対に守ることはない誓いを立てて、ベッドから降りて立ち上がった途端頭に衝撃が走る。
「い、てえ.......」
何回目〜痛い。このぶら下がる系のライトは身長高い人の部屋に絶対置いちゃいけないやつナンバーワンだよね。
可愛くて買ったから
手放すのは惜しいんだよな.....
それに紐を引っ張って消すライト
昔から憧れてたし........
俺の実家は普通に蛍光灯だった。
じいっと見つめると
ライトから どんまい という
声が聞こえてくるような気がした。
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