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ちょっと(?)長いプロローグ
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2023年日本。首都東京のど真ん中にある、小中高大一貫の偏差値90の世界一の超難関私立、SS学園。そこには薔薇が咲き誇っている。
僕はそんな学園に通う中学一年生だ。十二月の編入試験に見事受かり、今日からはれてSS学園生だ。SS学園生は何か特別な理由がない限りシェアハウスで生活することになっているため、今日から時間が許すまで家族とは会えないことになる。と言っても進学試験もクソむずいので3年で家に帰ってくることになるとは思うが。
「霧矢、もう行くの?」
「姉ちゃん。うん、もう行こうと思って」
「まさか我が家からSS学園生が輩出されるなんてね…ま、頑張りなさいよ」
姉ちゃんは今日は中等部が入学式があるため休みらしく、ルームウェアのまんまだった。
「うん。行ってきます」
姉ちゃんと母さんに見送られながら、送迎車に乗り込む。
(これからあの超難関校に通うのか…夢みたいだ)
そんなことをぼやっと思いながらも指定された席に座る。斜め前の男子二人が中良さげに話している。
(噂で薔薇_blの聖地とは聞いていたけどまさかこんなに早く見れるとは…恐るべし)
ちなみに僕の隣は女子で、何か小説を読んでいる。よほど熱中しているのかさっきから何も話していない。あんまりジロジロ見るのも失礼だろうと思い車窓の外の景色に目をやった。まだ隣町あたりを走っているらしく、僕がよく参考書を買いに行っていた本屋や、帰りに友人と寄ったコンビニ、通っていた塾などが車窓の向こうに映し出されている。今日から三年、ここには帰ってこれないと思うと少し寂しい。
(ホームシックになる場合僕にはない。進学・編入試験を突破してきた猛者たちとこれから僕は同じ学舎で生活していくことになる。気を引き締めなくちゃ。)
そう思い、支給された鞄から卒業生の方が書いている参考書を取り出す。これは僕が受験の時にも使っていた本で、先生が出しそうな問題がたくさんあるのだ。それだけではなく、実際の在校生全員にアンケートをとり、学科別にどの学年でどんなことをするのかなども書いてあるSS学園新入生の必需品でもある。
「ふむふむ…中学生からは本格的に世界各地に向けて活動するんだな…」
僕は服飾科で受験したため、ブランドで服や鞄など様々なものを作ったりするようだ。ちなみに他にも語学科や理工学科なども受けたが、服飾以外は全て落ちてしまった。でも入学できれば掛け持ちもできるそうなのでそこは詳しい説明を受けてから考えることにした。
(これから幕を開けるのか…僕の薔薇学園生活が__)
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