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心配性な彼
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「おい、理央」
「あ、翔」
「お前一限…まあいつもいねぇけどさ…その後呼ばれてたろ」
「あーそうそう」
「何したよ」
「なーんも」
「何もしてなくて呼ばれるか、普通」
「だってさ呼んだ理由ない、って言うんだぜ?」
「会長?」
「うん」
生徒会室から帰された後、自分のクラスに戻れば翔が駆け寄って来た。
「…会長そんな理不尽な事するような奴には見えないけどな」
「いや、お前は、全校生徒は。騙されてるんだよ!!あの生徒会長に!」
「はぁ?何だよそれ」
「いや、だってさ、意味わかんねぇんだよ。つーか昨日お前と別れた後に会長に捕まったわけ」
「おう」
「そんで何か面倒な事になって、これから呼んだらすぐ来いみたいな事言われて」
とりあえず今に至るまでの説明をした。
「それは意味わかんないな」
「だろ?それでさ、さっきも呼ばれたと思って生徒会室行くだろ?そしたらさ…」
ふとさっき生徒会室で起きた事を洗いざらい翔に話そうと思ったが…。
思い返してみて話しかけた言葉を飲み込んだ。口が裂けても会長にキスされました、なんて言えない。
「なんか、まあ、色々あったわけ」
「?…へぇ~」
急に話す勢いが無くなりかけるに不審な目で見られる。
「まあ、変な事にならなくてよかった。お前が停学とか本当にありそうだからな」
変な事はされたけどな。
「…停学のがマシだわ」
「アホかよ」
ボソッと呟いたのが翔に聞こえてしまったらしい。
「翔くんは俺の事好き過ぎだろ」
「好きじゃないけど心配」
「おい」
翔に未だに心配されてる様じゃ俺もまだまだだなー。翔は心配性だよな。って言ってもそんな翔に俺自身が頼りまくってるのがいけないんだよな。
「翔、いつもありがとう」
「え、何いきなり」
「へへへ」
「キモい」
「酷い」
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