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球技大会当日まで:3
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「こーんにちはー」
「あら?…理央君じゃない!いらっしゃい」
「お邪魔します」
翔が練習つけてくれるって言うから結局翔に従った。翔は部活があるらしくて帰るのが遅いから先に帰って俺の家にいろ、と言われた。昔から翔の家にはよく遊びに行ってたから第二の我が家みたくなってしまった。翔のお母さんはもの凄く優しくておっとりしていて、まあよく言えば天然。翔とは正反対の性格である。
「翔とバスケやるから家にいろ、って」
「あら、そうなの?じゃああの子が帰ってくるまでゆっくりしてってね」
翔の家はその辺の家に比べたらなかなかでかい。リビングも広いしテレビもでかい。その広いリビングのソファーで横になりながら翔の帰りを待つ事にした。
「…い…お!……」
「………」
「おい!!理央!起きろ!」
「ぐえっ…!」
いきなり襟で首が締まった。
「ちょっと~、翔~。理央君にそんな乱暴しないの」
「こいつ、こうでもしないと起きない」
翔が帰ってきたらしい。俺の首根っこを思いっきり掴んでいる。苦しいぞ馬鹿。
「やるか、シュート練」
「えー」
「…別に無理にはやらせないけど…俺の練習も兼ねてって考えて」
「…おう」
翔のこういう所が好きだ。でもやっぱりそこに甘えてしまう俺がいる。
「…やっぱやる」
「あ、そ?じゃー、やろ」
俺の扱いうまいなー。
さっきから翔はポンポンとシュートを決めている。
「お前凄いな」
「敵いなくて入んなきゃいたときにアレ」
「へー」
俺はさっきから傍で見てるだけ。
「はい」
「…」
「ちょっとだけでもやれば?」
はい、と翔にボールを渡された。
「あ、入った」
「ナイス」
実際バスケは小さい頃に少しだけやっていた。でも俺は自分にはなんかハマらなくて辞めた。翔はそのまま続けた。そしたら物凄い才能を開花させた。それだけの話。その事については俺も翔も何も言わない。何も言わないけどお互い分かってるつもりだ。
「そんな感じで本番も頑張れよ」
「お前案外テキトーだな」
「 気にすんなよ」
「気にしてないけど」
結局夕飯までご馳走になってその日は泊まった。
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