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甘ったれ
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「やっと授業終わったわ。さっさと帰ろ」
「お前午後しか受けてねぇだろ。寝てたし」
「うっせ。部活頑張れよ」
「おー」
____《優木理央、直ちに生徒会室へ…》
「ちっ…」
「お、ちょうどいいじゃん。訊いてこい」
「はぁ?なに馬鹿なこと言ってんだよ」
午後の授業が終わり帰る支度をしていたらいつものように放送が入った。
「行かねぇよ、俺」
「お前逃げんの?」
「…は?」
「甘えすぎ」
トンッと人差し指でおでこを突かれた。翔はそのまま部活に行ってしまった。…甘えすぎって言われた……確かに自分で何もかもやらなすぎている。訊きに行けって事だろ…?
重い足取りを生徒会室へ向けた。
「失礼します…」
「あ、来た」
「来ちゃ悪いのかよ」
「ぜーんぜん?」
朝言われた事をそっくり返してやった。
浩志は会長用の机でなにやら作業をしていた様だ。資料をトントンと整え机に起き、立ち上がりソファに座る。
「何の用?」
「何の用でしょー?」
「用ねぇんなら帰る」
「つれないねー、理央君は」
笑いながら俺に手招きする浩志。
「何…」
「何で目合わせてくんねーの…?」
「別に…ちょ、おい!」
頭にポンと手を置かれたと思ったらそのまま掴まれて正面を向かされた。
「~~っ」
「お前朝から変だぞ」
「うるせぇよ…」
「あ、また目逸らした」
「離せ!」
掴まれてる腕を振り払い浩志から距離を置いた。突然の事に驚いた表情をする。
ああああ、もう!ほぼやけくそになりながら言ってしまった。
「お前はさ、俺の事どう思ってんの?何をしたいの?」
「…はぁ?」
「よく分かんねぇんだけど…意味無いって言ってても…生徒会室呼ばれる意味も、き、キスしてくる意味も…俺に構う事が…」
「………」
「何がしてぇんだよ…」
言ってから、あー、言っちまった…なんて後悔。翔が悪いんだからな…。俺の意思じゃないし…。
「俺は…お前の事好きだよ?」
「…え?」
「だってお前で遊んでると楽しいし。一々反応が面白いんだよなー、本当にあの恐れられてる不良なのかって疑うよな」
「………」
「キスすると面白いくらいふにゃふにゃするし…反応見たいってのもあるかなー。何々、そんな質問して。まさか俺の事…」
「ちげぇよ…」
「?」
「触んなっ…帰る」
「あ!おい、理央!」
俺の頬に触れてこようとした手を思いっきり払いのけてしまった。
そのまま生徒会室を飛び出した。
バカみたいだ。
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