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めまい
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4人で寺近くの竹林を歩いていた時だった。
(なんか、ふらっふらする…)
たくさんの観光客が行き交う中、3人に着いて行くのがいっぱいいっぱいだった。
「あ、すんません…」
数人と肩がぶつかりながら歩いて行く。
朝飯食わなかったのがきてるな…。
少しず翔たちに追いつかなくなり遅れを取る。迷惑かけまいと慌てて駆け足で追いかけるが足元がフワッとして視界がユラっと揺れた。
(っべーな…これ)
意識が飛んだ。
「…い……」
あー……ん?
意識がボヤーっとしている。遠くの方で何か聞こえる。
「おい!!」
「っつ?!」
と思ったらいきなり耳元で呼ばれた。
「え、…は?!」
「ちょお、大丈夫なん?お兄さん」
「あ、あぁ…」
意識が次第とはっきりしていく。
気付けば脇道の所に自分はいた。目の前には金髪の男が。
「大丈夫…で、す」
「嘘やん、めっちゃ顔色悪いで?」
顔色悪い?俺どーしたの?
いまいち今の状況が飲み込めなかった。
「お兄さんなんか倒れとったんやけど…」
「まじっすか…え、まさか運んで…」
「そうやねん!何か人倒れ取るー言うて騒がしかってん。来てみればお兄さん倒れてるやん?ほっとくのもあれやし一応涼しそうな所に運んだんやけど…あ、水飲むか?」
「ありがとう…」
男はここまでのいきさつをペラペラしゃべった後にペットボトルの水を渡してくれた。そこでハッと翔達の事を思い出す。スマホを見れば着信と通知が溜まっていた。
「やば、はぐれた」
「お兄さんそれ制服やんな?学生やろ?修学旅行かなんか?」
「違うけど、まあ…そんなもん」
「お兄さんが倒れとった所からは少し離れとるからお兄さんの連れが探しに来とっても見つからんかもなぁ」
「行かなきゃ…」
翔達に連絡をとりつつ合流点しよう。そう思い立ち上がったが、
「っ…」
「わ!何してんねん、危ないわー」
がっしりと男の腕を掴んでしまった。立ち上が時の不安定感がハンパない。
「お兄さんまだ1人じゃ歩けへんて…」
「いや、でも戻らないと…」
「あかんあかん、ちょい待っててな?」
スマホをポケットから取り出し何処かへ電話をかけ出した男。よくみて見ればこの男も制服を着ている。しかし自分と同じ制服ではないし何しろ関西弁だ…。
「あ、先生ー?何かなー人倒れててんー。そんでなー、なんかなーどっかの学校の人らしいねんけどなー病院連れてこう思ってんねんなー、せやからな、集合遅れるわー頼むなー」
電話を切ったあと俺の方に向き直り、
「ちゅーわけで、暫くその辺の店で休もか」
ニッと笑いながら近くのカフェを指差した。
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