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白木的ここまでの経緯説明
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「ええ加減にせぇよ?!!」
「はぁ?こっちの台詞や!どつくでほんまに!!」
あー、まーた始まった。何でこの2人同じ班にすんねん。そんで何でこの班に俺いれんねん。
親睦会とかだる~おもて適当に班決め参加しとった罰やな。
大阪から京都来たはいいけど、さっきから同じ班のカップルの喧嘩を俺ともう2人の班員と遠巻きに見ている。
「なんやねん、またこいつら喧嘩しとるやん」
「はよ終わらんかな~」
「無理やろ」
3人で男女の不毛な言い争いを見ているのにも飽きた。
「俺ちょっとぶらついてくるわ~」
「おー、んじゃあまた後で合流しよな~」
2人に別れを告げそのまま1人で行動する事にした。
「あの子大丈夫かしら…」
「どないしよ……」
京都とか何回も来てれば好きな場所とか出来るわけで。いつも京都来る度に来とるうまいパフェの店があるからそこに向かっていた時だった。何かザワザワした人混みができていた。野次馬精神が働いて人混みを覗いてみた。
するとそこには、
「お兄ちゃん大丈夫なん?」
「………」
倒れとる1人の男とそれを心配するおばちゃん。男はおばちゃんが声をかけても返事をする気配がない。
「お……」
ふと倒れとる男の顔を見れば顔面蒼白だというのにとても綺麗な顔をしていた。
おばちゃんはオロオロしていた。しゃーなしやなぁ…
「おばちゃんどないしたん?」
「なんかこの子がな、急に倒れてん…」
「とりあえず運ぼか」
体を動かすとうっ…という唸り声が。薄っすらと目が開くがまた閉じてしまった。意識はあるみたいやな。
「おーい、大丈夫かー?お兄さん」
脇道に運び声をかけてみるも反応なし。これ救急車運んだ方がええかな?心配になりつつもう一度大きな声で呼びかけると、
「ん……え?」
ゆっくーりと目を開けるお兄さん。うっわ睫毛なっが、目ぇクリクリやん。
「お兄さん大丈夫なん?」
「あ、…うん、大丈夫です」
「嘘やん顔色悪いで」
まぁ、会話は出来るみたいやし少し休めばええやろ。
水を渡し、倒れてた事ここまで運んだ事を話せば驚いた様子で俺を見た。そのあと急にわたわたとしだしてポケットからスマホを取り出した。
「やっば…はぐれた」
聞けば友達とおったらしいが倒れてからはぐれたらしい。まあ、そうよな。すると急にお兄さんは、
「行かなきゃ…」
「はぁ?」
スッと立ち上がり歩き出そうとした。
いやいやいや、待てって。
「っ…」
「わっ!」
案の定ぐらりとふらつくお兄さん。俺が咄嗟に腕を出したらそれにぎゅっと掴まり、頭がトスッと俺の胸に落ち着く。
フワッといい匂いがした。
あかん、何これ。お兄さんめっちゃええ匂いするやん………て、俺は変態か!!!!
自分で自分にツッコミをいれつつお兄さんの態勢を整えてやる。
「お兄さんまだ1人じゃ歩けへんて」
「でも…」
「あかんあかん、ちょお待っててな?」
こりゃ担任に連絡や。
「あ、もしもし~せんせ~」
《なんや、白木どないした》
「なんかな~、人倒れててん。そんでな、どっかの学校の人やと思うんやけど病院連れてくから集合時間遅れるわ」
《ほんまか~?まぁええわ、気いつけや。なんかあったらまた連絡よこしやー》
「おん、じゃあなー」
俺が担任と電話している間も座ってればいいのに何故かシャツの袖を握るお兄さん。
なんなん…めっちゃ可愛いやん。
お兄さんの行動にきゅんとしながらも電話を切った。
「暫くその辺の店で休もうや」
お兄さんの具合がよくなるまで店で休もうと思った。ちょうど俺の行きたかった所やし。
あ、別に下心とかあらへんからな!!!
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