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金髪男
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喧嘩をしている男女を見た時点でなんか引っかかる所があった。なんだっけか、と思いを巡らすも中々答えは出なくて。そんな時にこの金髪のでか男が現れるもんだからまさに点と点が線で繋がったわけだ。
にしても、
「なんで、ここ泊まってんの?」
「え?!なんで?…何で言われてもな~…って逆に何で理央がここおんねん!」
「俺らは……昨日まではホテル泊まってたんだけどよ…なんか、今日からここになるって…」
「はー、そーなんや!」
由邦とは一日ぶりの再開。京都にいる間にまた会おう的な事は言っていたが、まあこんなにも早く再開するとは。しかも連絡も取らずに。偶然も偶然。すごいなと感心するばかりだ。
「理央、誰?」
「すげぇ、金髪の兄ちゃんじゃん…背高っ」
由邦と俺だけが話してしまい翔達はついてけないと言った様子だった。
「あ、こいつは、アレだ。俺が倒れたの助けてくれた人」
「あ、例の!」
「よろしゅ~」
「その節は理央がお世話になりました」
「ちょ、そんな固くならんでや!大したことしてへんもん!」
「いや、でも本当助かった。ありがと」
「理央まで~…もー、そんな頭下げんでや!なん、このお兄さん理央の保護者なん?!」
「そんなところだな」
「おい!翔!」
翔が深々と頭を下げた。前田は興味津津に由邦を見ている。 チャラいのが2人も並んでる……。
「お兄さんそんなかしこまらんでも…理央の友達言うたらあれやろ?この人ら俺より年上なんやろ?先輩やん」
「え、年下?!」
「せやでー」
「見えねー、俺より背でかいし金髪だし」
「お兄さんも金髪やんか」
ははは、と笑いながら自分の髪を弄る由邦。確かに見た目は大人っぽいから年下には見えない。翔と同じくらい背が高いし。
「せやけど理央と同じとこ泊まれるなんてな~、会いたい放題やん」
「……っ!」
ポンと俺の頭に手を乗せニコッと笑いかけてくる由邦。ふとこないだの別れ際の事を思い出しハッとする。こいつにキスされたんだった。口じゃないけど…。あの意味はどういう意味だったのか今頃になってまた思い出して頭にハテナが浮かぶ。そしてその笑顔を見て女子たちがキャーキャー言っているのが聞こえた。
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