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とりあえずは頭の片隅に
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「え、何々…金髪の彼は優木とどんな関係なわけ?助けただけじゃないの?」
「俺が知るかよ…どうなんだよ、井下」
「俺も分かんねぇ」
「とりあえず俺らは部屋に行かないと行けないから」
「おん、引き止めて悪かったなー、またな」
「……あぁ」
俺の頭に乗せられた手をおろして荷物を持ちなおす。またな。の言葉にどう答えていいかも分からず曖昧に返事を返すことしかできなかった…。
「そちらの先輩方もまた会ったらよろしゅう」
「おう!」
倉沢と翔はヒラヒラと由邦に手を降る。その中、前田は何やら考えてる様子で、
「あいつ…優木の事どう思ってんだろな」
「どう思ってるって…」
「助けてくれてただの後輩、ではないって事だよ」
「はぁ?ただ倒れた男を助けただけだろ」
「倒れた男を見る目じゃなかったけどな~」
どんな目だよ…と思いつつも、由邦にキスされた事を考えれば確かにただ助けた奴、しかも男にそんな事をするだろうか、とも思えてはきた。まあ、由邦の事だ。男にも女にもああいうこと平気でしそうだ。
「まぁ、こないだキスされたけど…」
「はぁ??!キス?!は?!」
「口にじゃねぇよ…頬にだよ…」
「いや、それでもキスはキス!立派なちゅーですよ!!!くっそー!俺でも優木にした事ないのにーーー!」
「いや、すんなよ気持ちわりぃ…」
「うわ、ひどーい優木くぅーん!」
「おい?!だ、抱きつくんじゃねぇよ!離れろ!!」
「お前ら置いてくぞー」
慌てて倉沢と翔の後を追う。今も特に由邦は何ともなく普通に話しかけてきたし、ちょっとしたイタズラだったんだろう。それよりも今は俺に抱きついている前田の方が厄介だ。俺まだ腰痛いんだけど……。
「俺らはこの部屋みたいだな」
「うおおおお!!すげぇ!!!庭!!露天風呂?!?!!」
「前田うるせぇ」
担任にそれぞれ割り振られた部屋に着いた俺達。通された和室には露天風呂がついていた。想像していたよりも更に広い和室で4人で泊まるにも申し分なかった。
前田は早速はしゃぎ始め荷物を置くとすぐさま露天風呂がある庭へと出て行った。
「料理…部屋に運ばれてくるらしいぞ」
「すげぇな…」
「この金どっから出てんの?!俺らの納金旅行費じゃ賄えないだろ?!この学校なに、怖っ!」
「高明お前はとりあえず荷物をどうにかしろ」
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