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中学校時代の僕たち。その1
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飛雄は一言で言えば、天才。
僕は中学校から始めた、初心者。
初心者の僕がそう思うんだ。
それは事実で…
あんな綺麗で正確なトス、
及川先輩を見習って、練習した、殺人サーブ、
スパイクに関しても、文句なしのストレート。
ヒト離れした能力を持つ飛雄を
僕は心のそこから、すごいと思ったし、
同時にあのトスを上げてもらって、
打ちたいと、思うようになった。
だから、僕は、飛雄にトスをあげてもらいたくて、
ひたすら練習に精を出した。
でも、
その人離れした能力は、
飛雄の性格面とプラスされ、
学年があがると共に、チームメイトから、反感をかっていた。
飛雄のバレーに対する思いがああさせてるんだと思うけど、
それぐらい本気だということが僕にはわかって、
やっぱりすごいと思った。
でも、実際に飛雄のココロはチームメイトとは
繋がらない。
誰も繋がれないなんて、そんなの悲しい。
セッターにとって、
一番悲しいことはボールを上げた場所に
ヒトがいないことだ。
だから、僕だけでも、
彼が上げる場所にいたいと思い。
僕はソレを彼に伝えた。
「…飛雄は、間違ってないよ?」
「…優」
ただ、バレーがスキなだけ、
それだけだ。
キツクあたってしまうのも、
あんなに自己中なのも全部、そう。
「だから、僕は飛雄のトスにあわせる。」
だって、
君の悲しい顔、見たくないし。
「…優、お前だけが、オレをわかってくれるんだな」
弱音なんて吐かないチーム1の自分勝手が
僕だけに吐いた言葉だった。
一人は怖い。
そんなの、知ってる。
僕だってそうだったし。
だから、
飛雄のボールだけは絶対とってやる。
とれば、ほめてくれる。
悲しい顔をしなくなる。
いつしか、
僕が傍にいるのが当たり前になっていた。
僕には王様の駒など、
言われていたが、
「…お前はオレの相棒だ」
そう言ってくれたから、
そんなのへっちゃらだ。
「…優、お前何赤くなってんだ?」
「え!?////いや、別に!?」
ずっと、一緒にいたい。
君の隣にいたいな…
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