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焦り…
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緊張でガッチガチの日向は、
飛雄があの速攻の確認をしようにもテンパりすぎて話にならない。
「…あちゃー…ダメだありゃ」
完璧にのまれた日向へ、
ついついもれた不満は騒音へかき消される。
試合はもう後半。
早く前衛に行きたい。回りたい。
自分の守備範囲すらままならないくせに、
こっちにまで手を出してきて吹っ飛ばす。
迷惑。邪魔くさい。
「飛雄!!」
僕はトスを呼んだ。
危機感がやっぱりあるのかもしれない。
「来てよ!」
何を思って走ったのかは分からない。
出されるトスを打つ。
その作業しか知らない僕には無い動き。
嫉妬…
そうこれは嫉妬なんだ。
相棒、のはずの僕が打ったことのない、
飛雄の、セッターとしてのアタッカーを考えたトスに。
僕の打ったアタックは、
すごい音を立てて、入った。
ものすごく速く、威力の強いボール。
しかし、アウトだった。
「どーした?笠井らしくねー」
「そーだぞ!?
どうしたんだよ!」
そりゃそーだ。
念がこもってるもん。。。
私情入ってるもんね・・・
「…すみません…」
僕はミスなんかしないし決定率だって誰より高い。
だからこその
先輩方の声だった。
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