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元気をくれた君。
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「それで、旭さんは戻ってますか??」
旭さん?
そういや、青葉城西の時、菅原先輩が出していた名前だ。
大地先輩や、菅原先輩は下を向いた。
そして、西谷先輩は、
「あの根性なし!!!
旭さんが戻んないなら、オレももどんねえ!!!」
そう言って、体育館を出て行った。
「…西谷先輩…」
少し気になった。
その後、日向は朝練が終わると、
さっさと出て行った。
なんか、あわててたな…
そして、もう一日がすぎる
早いなあ…
もう帰りだ。
そうじ中に西谷先輩は月島君と、日向にレシーブの
やり方を教えていた。
なんでも、レシーブを教えに来ただけだとか…
でも、先輩は楽しそうだった。
「だから、サッと行ってスッときて、ポンっ…だ。」
「「????」」
「ダメだ。本能で動く系のヤツは何を言っているのか、わかんねえ」
田中さんの発言に僕と飛雄は
「「そうですか??オレ/僕、なんとなくわかりますけど??」」
と、
見事にかぶった。
「お前らも本能で動くタイプなんだよ。
特に、影山、お前の説明ものやっさんと同じだ!
笠井は違うけどな!」
「そんなー///」
「……」
「ところで、旭さんって誰ですか??」
と、日向が問題発言をした。
ぼくはため息をついて、頭に手をやった。
しかし、西谷先輩は、ちゃんと、話してくれた。
烏野のエースだということを。
リベロに誇りをもっているっていうこと。
とてもかっこよく見えた。
そんなやり取りの中、菅原先輩と、大地先輩の声が聞こえた。
「今の烏野には最強のおとりがいるんだもんなー」
「今まで決まらなかった、スパイクでも、あの二人がいたら…」
その言葉が、僕の心に槍となり、振り注ぐ。
お前の居場所なんてない。
そういわれているみたいだ。
実際、ないけどさ…
「笠井。」
「?月島君?」
「気にしすぎ。」
そう言って、僕のおでこにデコピンした。
「あいてっ」
「笠井は、笑ってたほうがいい。」
そう言って、またモップをかけに行った。
うれしい。
押しつぶされそうになった時、
月島君は僕を助けてくれる。
君の言葉で何度救われただろう。
「ありがと…蛍」
そう呟いた。
帰り道飛雄と二人になったとき、
飛雄が聞いてきた。
「優、お前、月島と何してたんだ?」
あ。
もしかして、見てたんだ??
「ん。頭撫でてもらった。」
「…なんで?」
「わかんない。元気をくれたよ?」
「元気?」
「うん。」
「優、オレは…」
「??」
「…やっぱ、何もねエ。」
「そう。」
最近、あんまり喋らない。
それはお互いがそうなんだ。
クラスも違うし、今は相棒じゃない。
ただのチームメイトだと思う。
「ね、飛雄、今度の休み、一緒にサポーター買いに行こう!
もうボロボロでしょ?」
「ああ。そうだな。」
でも、君の隣に居られるこの帰り道が
今の僕にとって唯一の幸せなんだよね…
いつまで…
もつかな。
僕の心は…
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