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サーブの行方
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僕がコートに入ると、皆が足の心配をしてくれた。
「大丈夫なのか!?笠井!」
「へーきです。絶対決めてみせますよ。」
足が例えもう使い物にならなくなっても、それで、一点でも多く貢献できたら、それでいい。
キュッ。
スパイスの音が心地よい。
ボールの感覚は忘れてない。
大丈夫。
「優、お前、もしかして、飛ぶ気じゃねぇだろうな。」
なんでわかるんだよ。ばーか。
いつもはうざいくらい鈍感なくせに。
やになるよ。
「さぁ?どうだろうね。」
にっこり笑って、僕はポージングに入る。
深呼吸して、落ち着かせる。
サーブの種類はもちろん、
飛雄が及川さんから教われなかった、あのサーブ。
そ。
ジャンプサーブ。
勢いよく助走をつけて、手の力は入れたらいけない。自然に腕を振り下ろす。
力まない方がスピードは早いんだ。
ズパーン!!!
誰も動けないまま、ボールは西城のコートへ落ちた。
僕は着地した時に、やっぱバランス取れなくて、崩れ落ちた。
「っ!」
「笠井!!」
菅原さんが駆け寄ってくれた。
優しい先輩だ。
「菅原先輩!決めましたよ!僕やりまし「あれほど飛んだらダメって言ったのに何やってるべ!!!」
怒られた。(・ω・ )
ま。そりゃ、僕が悪いんだけどさ。
「大丈夫ですよ!今度は飛びません。約束します!!」
そう言い返すとため息つかれた。
烏のメンバーも、同様だった。
「優!!!お前ってやつは!!!」
皆嬉しい半分心配してくれているのか、顔がおかしくて、笑いそうになる。
「次も、いってみましょうか。」
歓声が心地よい。
ここにずっといたくなる。
ま。次のサーブは、相手に取られたから、僕の出番は終わりだけどね。
及川さん、僕はちゃんと、成長できてますか?
あなたの後をずっと追っていたんですけど、今のあなたに僕は並べていますかね?
そんなこと思いながらベンチに下がった。
後少し。
勝ちたい。
皆で全国行きたい。
そんな思いが溢れでた。
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