アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
*
-
「……………」
鏡の前に立ち俺は、普段とは明らかに違う己の姿に思わず絶句した
季節はまだ春だというのに滝のように汗が流れ身体を冷やしていく
「ーーーッな」
その異様な光景から目を離せずにいると
いつの間に背後に居たのか、鏡越しに天野が顔を覗かせた
「綺麗に付いたね」
「ひぃえっ‼︎⁉︎」
不意を突かれ、俺の身体は大きく跳ね上がる
「っかやろう‼︎びっくりさせんじゃねーよ‼︎‼︎」
「うるさいなぁ…」
うるさい、だ…と…?
これ以上無いほどまでに殺意を込めて奴を睨むが
奴はそんな俺を華麗なまでにスルーし、俺と洗面台の間に割って入って顔を洗い出した
「それよりテメェ‼︎これはどーゆー事だよ‼︎」
奴は顔を上げ、水に濡れた顔をハンドタオルで拭いている
「ーっおい‼︎」
痺れを切らした俺は奴の腕を掴むと、自分の方に向かせるよう少し力を入れ引っ張った
ゔっ…
目が合う
髪から水が滴り、その前髪の隙間から奴の瞳がこちらを見据えていた
瞬間、ドキンと心臓が跳ねる
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
42 / 44