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俺にお前を守らせろ
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「ひっ!」
思わず俺の口から小さい悲鳴が上がった。
久我が俺の腹に軽く肘を入れる。
俺は口を手で押さえて黙った。
『何だオラア!』
『やるんかウラア!』
『何すんじゃおんどりゃあ!』
『喧しいわボケナスがあ!』
ヤクザキックをくらったヤツは地面に吹っ飛んでいる。
残り二人が健二さんに絡みに行くと、健二さんはおっぱいパブの看板を持ち上げて殴りかかった。
ここでヤバイと思ったのか二人が逃げ出そうとし、健二さんはチェックしていた方の縦縞の男を捕まえた。
首根っこを掴んで顔面を地面に叩きつけ、上にまたがり殴り出した。
はっきり言って怖かった。
お礼参りしたいなんて言ってカッコつけてゴメンナサイ、スゲー怖いです。
「東雲、向こうの角ですぐ走れる準備して待機してろ」
「ふぁっ!?」
「すぐに警察来るぞ」
警察という言葉にさらにビビりながら移動する。
角に隠れてそっと様子を伺うと、健二さんが縦縞の男を担いでこっちに走って来る所だった。
健二さんが器用に男の尻のポケットから財布を抜き、合流した久我に渡す。
久我は財布から何かを抜き出して俺に手渡した。
「コピーしとけ、後で電話する。逃げろ」
よく分からないがそれを持って違う方向にダッシュで逃げ出した。
コンビニに逃げ込んでそれをよく見ると何かの会員証のようで、名前と住所、電話番号が明記されていた。
会員証とコピーしたものをジーンズのポケットに詰め込んで、コンビニの雑誌コーナーに移動した。
俺、後つけられてない?大丈夫?
立ち読みする振りをして、ビクビクしながら外の人の流れを見ていた。
しばらくして携帯のバイブがブルブルと震え出した。
久我からだ。
「大丈夫か?」
『こっちは巻いた、あと出入りしてるヤサ吐いたから移動するわ』
「どこ行けばいい?」
『そうだな』
久我の声の向こうから悲鳴が聞こえてくる。
『お願い許してぇ、やめてぇ!』
『喧しいわ静かにしてろ!』
『ちょっと健二さん、それ以上やったら内臓逝っちゃいますって!』
すぅっと背筋が冷えた。
この人達怖い。
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