アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
苛立ち
-
ー何勘違いしてんの。
さっき颯斗に言われた言葉をすばるにも言われた。
イライラしてる理由が自分でも分からない。
てか、勘違いって何?
「わっ…」
部屋に連れてきた真緒をベッドに投げ飛ばす。
俺が掴んでた手首を痛そうに摩る。
「…お前、すばるにまで手出そうとしてたの?」
「ち、違いますっ…さっきは、本当に話してただけで…」
「どうだか。颯斗とも仲よさそうだったじゃん。あの後ホテルにでもしけ込んだわけ?」
それだったら今家に帰ってないのは明らかなのに、口にしてしまう。
「行ってないです。颯斗さんにはタクシー拾ってもらって…」
「…ホントに?」
もう一度聞くと小さく頷いた。
「なら、確かめさせろよ」
コイツがどこで誰と何してても俺には関係ねぇのに。
なのに、今まで感じたことのない苛立ちが沸々と込み上げてくる。
「確かめるって…」
この状況で聞くかよ。
「…セックスに決まってんだろ」
真緒に覆い被さって乱暴に服を脱がす。
目に映った”それ”に俺の中で何かが切れた。
「葵さ…」
「確かめるまでもねぇな。…がっつり痕残されてんじゃん」
しかも俺が付けた上に。
その噛み痕を指でなぞると、慌てるように手で隠す真緒。
「っ、違います…。これは、流記夜さんに……」
は?流記夜?
「あ、えっと…」
つい口に出したのか明らか動揺していた。
でも、もう遅いんだよ。
「なんで流記夜が出てくんの?何、お前アイツにまで…」
「ち、ちが「だから何がちげぇんだよ!さっきからそればっかじゃね?マジでムカつくわ、お前」」
違ってたらこんな痕ねぇだろ。
下手な嘘ならつかなきゃいいのに。
「葵さん、俺…ほんとに葵さんしか…」
「もういい。…元々ビッチだもんね。俺にしか感じないってのも嘘だったんだろ」
これ以上言ったら、コイツを傷つけるのは分かってる。
冷静になれと自分に言い聞かせても無理だった。
「ホントは、兄貴や他の客にヤられて嬉しかったんじゃねぇの?」
「っ…」
俺の言葉に震える真緒は俯いたまま何も言わない。
それがまた俺をイライラさせる。
まるで肯定されてるようで。
「…お前みたいな奴、軽蔑する」
言葉を考える余裕なんてこの時の俺にはなかった。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
110 / 196