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(鈴汰side)
「あれ、葵さん帰ったの?」
兄貴を見送って部屋に戻ると珍しく悠季が起きていた。
「あぁ。さっきね」
ベッドに腰掛けてまだ眠そうな悠季の頬を撫でる。
相変わらず体温が高い。
「挨拶できなかった…しかも、あんな…!」
そう言って項垂れる悠季。
「気にし過ぎ。付き合ってんだから普通だろ」
「そーいう問題じゃねぇし!てか、お前が気にしなさ過ぎ!」
うるさ…
可愛いけど。
黙らすようにキスをした。
「っ…」
「顔真っ赤。初じゃないでしょーが」
笑いながら悠季を抱き締めるとやっぱり温かかった。
「るさいな!そう言えば葵さん何かあったの?いつもと雰囲気違ったし」
「あー…」
「…?」
何て言おうか言葉を濁す俺に悠季が見上げてくる。
「好きな奴迎えに行った」
「好きって、えっ…葵さんが?!」
案の定驚く声を上げる。
「…もういいだろ。兄貴になんか興味持つな、バカ」
「ぶふっ…」
コイツが俺以外の名前を口にするのがムカついて胸に強く抱き締めた。
「興味って言うか…」
「…悠季、俺の事どう思ってる?」
「い、いきなり何だよっ」
慌てるコイツに俺はジッと見つめる。
兄貴の話聞いてたらその言葉が聞きたくなったなんて言えねぇけど。
「…言えよ」
「っ、す、好きだよ!何だよ、今更っ」
顔を見せないように抱きつきながら言ってくる。
あぁ、ほんと…
こんな言葉一つで。
全部満たされる。
「俺も好き。愛してる」
離さないように強く抱き締め返した。
今の兄貴になら、この気持ち分かるだろ?
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