アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
友達
-
「あのさぁ、境木ちゃんにお願いがあんだけど」
壬生は一息つくと口を開く。侑は「うん、なに?」と、とりあえず返した。
「今日ウチに泊まりに来てくんない?」
「はっ?」
突然の友人の申し出に侑は素っ頓狂な声を上げた。もちろん前もって泊まる約束などしていない。
ぽかんとする侑をヨソに、壬生は「いやそれがね」とマイペースに続ける。
「今日ウチ親が出張でいなくてさー。ほら俺ってすぐ寂しがっちゃう人じゃん?だから誰かに居て欲しいなーって」
壬生がすぐに寂しがっちゃう人なんて初耳だが。侑は「う?ん」と疑問溢れる相槌を打つ。
持て成し好きの母を持つため、侑の家にはかなりの頻度でお客さんが泊まりに来る。その度に掃除や買い出しなどで働かされる身としては、こんなに気軽に泊まりに誘う壬生はなんだかカッコいいといらん感動をしてしまった。
「境木ちゃんの親には俺のケータイで伝えればいいし。明日平日だけど、ウチからの方が学校近いから長く寝れるよ」
「えと、でも俺、着替えないよ?」
どんどん話を進める壬生に若干面食らいつつも、侑は問題点を指摘する。クラスメイト兼親友は「ああ、それも平気」と平然と言ってのけた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
66 / 474