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5月だ!GWだ!801祭りだ!前編
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「ただいま…」
PM22:15、がちゃりと玄関を開けた。
そしてそのまま疲労困憊の身体を玄関先に投げ出す。
正直、このままここで寝てしまいたかった。それほど俺は疲れている。
「GW前に取引先に呼ばれるとかクソふざけてんだろ…」
ついつい本音が漏れてしまう。
こう見えて俺はとてもとても優しい社長だ。だから社員にはせめてGW中は完全に休んでほしいと思いこの連休は全部休みにしたのに。
なのに俺は取引先に呼ばれてしまい、ハゲの相手を2泊3日死ぬ気で頑張ってきたのだった。
帰りの電車の中、薄れゆく意識の中ひたすらたくあんのことを思い続け、なんとか生きて帰ってきたのだが…
その大事なたくあんがいない。
何故だ。いつもなら必ず玄関先で待っていて俺の帰宅を迎えてくれるのだが、今日に限ってたくあんの気配が全くない。
たくあんにはどこにも行かないようしっかり躾けているし、俺から離れていくなんてありえないことだ。…と、思う。
不思議に思い、たくあんを誘き出そうと呟いた。
「たくあんー…たくあんがいないならもういい……結城の家行ってこよ」
ーーガチャンっ!!
リビングで何かが割れる音がした。
大きな音に少し驚いた俺は重い身体を起き上がらせ、リビングへと向かった。
「…何してんの、たくあん?」
リビングの扉を開き目に入ったその光景に驚いた。
「だ、大輔しゃ…ん…!」
床には4つぐらいに別れた皿が散乱していた。さっきのガチャンという音で大体予想は出来たが…あきらかに可笑しな光景がもう一つある。
「たくあん…何、これ?」
「ッ、ごめんなさいっ…」
顔を真っ赤に染め涙を溜めた大きな目。耳や尻尾は小刻みに震え、恐怖心によってかぺたりと下がっている。股間部分はぐちゃぐちゃに濡れ、スウェットにはシミができておりたくあんの真下には小さな水溜りが出来ていた。
「お、俺…大輔さんの匂い嗅いでたら…そのっ、ムズムズしちゃって…そしたら大輔さん帰ってきてくれて…そのまま、漏らし……ちゃって、お迎え行けなかった…」
たくあんは何度もごめんなさい、と繰り返す。
それを聞いて、実際俺はホッとした。
もしかしたら本当に出て行ってしまったのかと思いちょっと焦っていたのだが、俺を忠実に思っていたことを知り胸を撫で下ろした。
ただ、たくあんの「匂いを嗅いでいたら」ということが少し引っかかり、たくあんをじっくりと見回し、気づいた。
「…ふぅん。俺の下着の匂い嗅いで、たくあん切なくなっちゃったんだ?」
たくあんが隠すように持っていたものは俺の下着だった。
「っ、ごめん…なさい…俺、頑張ってイイコになるから、結城さんの家、行かないで…!」
結城、とは俺の幼なじみのことで、何回か家に来た時があったから勿論たくあんも知っている。結城なんか基本どうでもいいから行くわけないんだけどな。素直すぎるたくあんは本当に可愛い。
「大丈夫、たくあんは十分イイコだよ。でも…俺のお迎えに来なかったお仕置きは、しっかり受けてもらうよ」
俺は優しく微笑んでやった。
疲れなんて、もう吹き飛んだ。
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