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5月だ!GWだ!801祭りだ!後編
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「なに…これ?」
天輝は俺お手製のご飯を見ながら訝しげにつぶやく。
「なにって…天輝の大好きなオムレツに決まってるじゃないか!今日はこどもの日だし、俺張り切っちゃったん」
ーーバンッ!
今日のご飯について熱く語っていた、まさにそのとき。
耳元で大きな音がした。
驚き、音がした方をチラリと見ると真っ白な壁に、天輝の綺麗な手があった。
そして目の前には苦しげに眉を寄せ、瞳に怒気を含ませた天輝の顔。
初めてみる息子の姿に圧倒され、俺は声が裏返ってしまう。
「ど、どうしたんだ?天輝、怖い顔してる…ぞ?」
目が合わせられなくて視線を下げながら天輝の様子を伺う。
「…決まってるでしょ?このオムレツだよ」
俺の耳元に唇を寄せ、わざと吐息がかかるように囁いた。
「ッ、オムレツ…?」
あくまで平静を装い、苦笑いで答える。
「なんなの?この文字」
文字…?
文字…も、じ…
「ッ!!もしかして…オムレツに”大好きだぞ”って書いこと怒ってんのか?」
頭の中で、文字、文字と何度か繰り返しようやく分かった。今日のオムレツは特別で、俺の気持ちをそのままケチャップにのせて書いた、ラブ天輝バージョンなのだ。
「17歳にもなって、大好きだ、なんてやっぱり嫌だったか?」
もしそうならすまなかったな、と加え、天輝の怒りの原因も分かりほっとした時だった。
「ッいい加減にしろよ響也」
突然呼び捨てにされ、びくりと身体が跳ねた。
「ちょっ、どうしたんだよ…?は、早くご飯食べようぜ…!」
「父さんは何も分かってない。こんなに俺を傷つけてるのに、自分は何一つ知らないみたいな顔してさ。いい加減気づけよクソ響也」
「て、んき…?」
こんなに感情をあらわにする天輝を俺は知らない。黙っているのは気まずくて何か言わなきゃと口を開いた瞬間、
「んん、っむぅ!?」
天輝の唇と俺の唇が重なった。
パニック状態の俺を無視し、深く天輝の舌が入り込んできた。
天輝に歯列をなぞられ、舌をヂュッと吸い上げられ、繋がった口からは厭らしく銀の糸が引いていた。
すげぇ、キス…上手い…
身体を支えるのが辛くなり、真後ろにある壁に寄りかかり天輝の舌から逃れようとするが、どこまでも天輝の舌はついてきた。
意識がぼーっとしてしまい、ダメだと分かっていても、天輝に自ら舌先を絡めてしまった。
ちゅく、と恐る恐る俺から天輝の舌に触れると天輝はビクッと身体を震わせぱっと口を離した。
「っんで、拒まねぇんだよ!」
天輝は1人叫ぶが、俺は呼吸をするのに精一杯で天輝に気を向けることができなかった。
「ッくそっ!……もう抑えられないから」
不安げに天輝を見上げると、唇をぎゅっと噛み締め、つらそうに顔を歪めていた。
苦しそうな息子を見ていれずそっと天輝に触れようとした途端、
「ひぁっ!?」
下半身に鋭い刺激が走った。
天輝に股間を鷲掴みにされたのだ。
「もう知らない。泣いても絶対やめないから」
そう言い天輝は俺の服を一気に破り捨てた。
「やめ、なさいッ…!!」
「父親面しないで。俺のことなんにも理解してないくせに」
ーーくちゅり
「や、ぁあ!触る、なっ!」
「よく言うよ。触れて欲しくて堪らないって、ココは言ってるけど?」
ズボン越しに天輝は俺の性器を扱き始めた。
その巧みな指遣いに俺の呼吸は荒くなってしまう。
「は、ぁ…んんっ、ぅ…!」
最近抜く時間がなくずっと溜まっていたせいか、いつもより感じてしまい絶頂の波がいとも簡単に訪れてしまう。
「天、輝…!やめっ、イキそぅ…!」
息子の前で絶頂など絶対に嫌で、一生懸命暴れるが俺よりも図体がデカイ天輝には全く効かない。
「はあ?もうイクの?もっと楽しもうよ、父さん」
父さん、と熱を帯びた声で囁かれたのと同時に天輝は散々いじった性器の根元をきつく掴んだ。
「くっ、はぁぁ”っ!」
吐き出したくてしょうがないのにお預けされてしまい、身体はむずむずと切なくなってくる。
「堪え性のない響也には躾が必要みたいだね」
ーーバシンッ!
「ぃ”ぁあっ!」
身体が大きく仰け反った。
バシンという鈍い音が部屋に響き、叩かれた大腿がジンジン熱くなってくる。そんな刺激にすら感じてしまい、ピュッと先走りがあふれた。
「うっわ、変態。叩かれて感じちゃうとか…響也ってマゾなんだ?」
「違うっ、から…っ!」
「残念、全く説得力ないね」
ーーバチィッン!
「ひぅぅ”ッッ!!」
今度は脇腹を叩かれた。
そしてまた、性器から先走りがあふれた。
俺の身体、どうしちゃったんだろう。
いつからこんなに天輝に嫌われていたのだろう。
今までのって、全部、嘘だったのかな。
「っ、く…ひくっ、…ん」
そう考えてしまうと、涙が溢れ出てしまった。
「ごめんっ、俺、ダメな親父で、本当…ごめん」
ぐずぐずと涙を流す俺に天輝は何かを言おうと口を開いたが、その直後、言葉を飲み込み、ある行動に出た。
ーくちゅっくちゅっ!
「ッあああ、!?」
天輝は射精を塞ぎ止めていた手を離し、めちゃくちゃに性器を扱きはじめた。
「あっ、あああ、んんっ、く、ッ」
必死に声を抑えようとするが天輝は何も言わず、ただ手の動きを早めるだけだった。
そして、裏筋に爪が引っかかった瞬間、
「あああイクッ、ぁぁっ!」
ドピュッと精液が溢れ出した。
「あっ、は…ぁ…はあ…」
情けない姿を息子に見られてしまい、どうしようもなくツラくなった。
「ごめん、…天輝はお父さんのこと…嫌いだったのに…ずっと気づかなくて……本当、ごめん…」
俺がそう言うと天輝は目を大きく見開いた。
「ッッ〜!!ねえ、なんで伝わんないの!?俺が父さんのことが嫌い?あるわけないでしょ!?俺はずっと、ずっと…父さんが好きだったんだよッ…」
「天、輝…?」
「……父さんの好きは俺の好きとは違うって…ずっと分かってて、それでもなんとか気持ちを押し殺してたのに…、あんなの書かれて正気でいられる訳ないでしょ…」
天輝の身体はわなわなと震えていた。
「…やっぱり、どうやったって俺の気持ちは通じないんだ、って思ったら……頭、真っ白になった。ごめん…」
天輝の気持ち…?
俺の好き、と違う…?
天輝の言葉が、にわかには信じられなかった。
いや、違う。天輝の気持ちなんかとっくに気づいていた。
だけど、俺は天輝の父で男だし、天輝の気持ちには答えられない、そう勝手に決め付けていた。
我が息子には、こんな歪んだ関係なんかじゃなく、普通の生活をして貰いたかった。そう思い、天輝を俺は突き放し続けていた。
改めて考えると、すごく苦しくなってくる。
「ごめん、天輝。俺、お前の気持ち分かってて、突き放してたんだ…。俺たちは男であり、そして家族だ。だから、天輝…」
「嫌だよ父さん…。好きになるな、なんて…聞きたくな」
「交換ノートから始めよう」
「………へ?」
「お互いを知るためには、交換ノートが一番だと思うんだ」
「交換、ノート…?」
天輝は拍子抜けした声で呟いた。
「ああ。俺は天輝の気持ちを知りたいんだ。そしてそれを正面から受けとめたい」
天輝の好きと俺の好き、は99%違う。
ただ、残りの1%。それに、全てをぶつけてみたい、そう思ってしまったんだ。
「…交換、ノート…ねぇ。
なんであろうと俺、ぜってぇ諦めないから」
そう言った天輝の顔は、わずかに赤く、わずかに嬉しそうだった。
「楽しみに、してる」
少し含みのある笑顔で、俺はそう答えた。
きっと、これから色々あるだろうけど、俺たちなら何とかなる。
そう、心に思ったのだった。
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