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真夜中に風呂だなんて迷惑だろうなと思った。けど、立ち上がった時に太腿をつたい落ちてきた秋都の欲望の証を見てしまえば、そんな考えなんてどっか行っちまった。
流石に受け容れる場所が場所だ。女みたいに妊娠するわけじゃないが、明日腹痛で苦しむだなんて俺はごめんだ。
「ったく、あれ程ゴムはつけろっていったのにあの野郎」
ブツブツと文句をたれながら汚れた場所を丁寧に洗い流していく。体内から欲望を全部掻き出してしまったのを確認してざぶりと湯船に身体を沈めた。
同意の上で秋都と身体を重ね始めてどれくらい経っただろうか。初めの頃はやっぱり秋都の機嫌次第で憂鬱に感じる時もあった行為だったそれも、最近では気軽にお互いが快楽を得るための行為だと割り切れる様になり始めていた。
そりゃ兄弟で、しかも双子でそんな事を……と惑う事もあったけど、それでもよく笑顔を見せるようになった秋都をみればそんな考えなんてどこかに飛んで行ったんだ。
変わった事といえば他には……そうだな。無理強いがなくなった事だろうか。
秋都が俺を求めるのは本当に気まぐれだ。それは今日のように真夜中だったり休みの日の真昼間だったり早朝の起き抜けだったり。
前は拒否すればする程ベッドに押し付けられ、ろくにならされないまま突っ込まれるなんて普通だった。でも最近では嫌がれば止めてくれるし、ローションを使って時間をかけて慣らしてくれるようになった。一方的な行為じゃなくなったんだ。
痛みと屈辱しかなかった行為が、ちゃんと快楽を感じる行為へと変わった。それだけでも凄いことだと思える。
確かに以前は拒み、畏れていた。けど今は違う。俺はちゃんとあいつを受け入れてると思うし、畏れもなくなった。それだけでこんなに気持ち的に楽になるとは思わなかった。最初は。
勿論この関係は鈴兄貴には言わない。言ってもあの人の事、深くは突っ込まずに聞き流してくれると思うしむしろ笑い話にしてしまいそうな気さえするけど、多分それを俺も秋都も望んでいない。
バレるならバレたらいい。既に一度見られてしまっているのだから。けどあえて言いはしない。それが最善だと思うから。
だから俺もあいつに聞かない。鈴兄貴の事、今でも好きなのかって。
俺の事、今どう思ってるのかとも。
そう、これは秘密なんだ。俺たち二人の。
双子の秘密、なんだ____。
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