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あらすじ
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『ずっと好きな人がいた』
『それは、幼馴染の〝むつ〟。
男の僕ちゃんが、男友達に恋心を抱いてしまった。ダメなことだとずっと葛藤してた。
何人もの女の子がいるのに、この胸が激しい音を立てるのは決まって男のむつなんだ。どうして僕ちゃんは男のむつしか好きになれないんだろうって…。彼が女の子に見えるわけじゃない、男の象徴も、裸も、何度も見てる。幼馴染で親友のむつは、小柄でやんちゃな獣。向かう所敵なし。
僕の心はむつ以外に向かなくて、ずっと苦しい葛藤を繰り返した。
男はダメだとか、友達なのにとか…、ずっと別の誰だに恋しなきゃと思って過ごしていた。
中学の時、そのむつに戦いを挑み、それがきっかけでつるむようになったのが、同級生の華南(かなん)、小柄なむつと違って大柄でガタイの良い華南、むつと何度か拳を交わすうち、そのままいつも一緒に居るようになった。喧嘩以外穏やかな華南は、とても優しくて良い奴で、そんな華南の腕に抱きしめられたらこのぐちゃぐちゃの感情が癒されるんじゃないかって思っちゃった時、
〝あぁ…自分は男にしか恋できないんだ〟
って絶望した。
そんな自分が嫌いだった。
突き進む力のあるむつが好きで、癒しのある懐の深い華南に安らぎ、ときめいた。そんな自分を呪いながら、ひた隠し、友達として僕らはずっと一緒にいた。放課後も休みの日も、悪さをする時も。
高3のある日、3人で悪さをした。だけど、その悪さの仕返しに、他校のマキという人物にお仕置きされ、僕ら3人はSEXさせられた。
性に興味のある年頃、むつは初めてのSEXにハマり。年上にモテて経験豊富でスケベな華南は、僕とむつを可愛いと言って何度も抱いた。好きな人と、カッコ良い友達に触れられて、拒めず僕ちゃんたちは快楽に溺れ、その後何度もSEXした。
僕は、2人にこれが過ちだと言われたくなくて辞めたかったけど、2人は辞める気はなくて…どうしたら良いか分からなかった…』
「ふふっ♪言えば良かったんだよ、〝好きです〟って♪」
『マキ…。簡単に言わないでよ…』
「あの頃、修二がちゃんと好きですって告白してたら、いつまでもぐちゃぐちゃ悩んで体だけなんて遠回りしなくて済んだのに♪」
『マキが僕らに媚薬盛ってSEXさせたから、おかしなことになっちゃったんじゃないか』
「仕方ないよね♪あれは僕の友達を苛めたお仕置きだから♪♪、ってか、むつを好きな修二には、ご褒美だったかな?君がむつに片思いしてたのは僕からしたらバレバレだったよ、一目で分かった」
『ッ…、そ、そんな?』
「うふふ♪、大丈夫♪僕の観察力は警察犬の嗅覚並みだから♪♪、多少察しの良い華南にも、鈍感むつ君にもバレないよう修二はちゃんと隠せてたよ♪」
『…確かに、マキの観察力は凄いけど…』
「だから、分かっちゃったんだよね♪君の片思いを進展させるには、SEXさせちゃえって♪♪」
『さっき、友達を苛めたお仕置きって言わなかった?』
「にゃは♪それはそれ、だから、媚薬でメロッメロの修二は片思いが露呈して悩んでお仕置き完了だし、SEXのおかげで片思いは進展して、その後付き合えるようになったんだから結果両方叶って良かったじゃん♪♪」
『…確かに、アレが無かったら、むつはコッチ側なんか知らなかった』
「んー、そうかな?僕は、むつは君をとても大事にしてたし、華南は元々コッチ側に来れる人間だったと思うよ♪」
『むつは、友達は大事にする。友達になったら、たとえ大勢敵がいても助けに来てくれるような熱くて真っ直ぐな男だから…』
「熱々ぅー♪」
『…付き合うってなった時も、3人の中で誰か2人に絞ることはしないで、3人で付き合おうって2人に言われて、僕は関係が壊れるのが怖くて拒んだのに、むつは鈍感で恋愛とかよくわかってないくせに、好きだからSEXするんだろって頑なに譲らないし、華南は思いやりのある奴だから僕らを大切には思ってるだろうけど、鼻の下いつも伸ばしてスケベ心丸出しだし』
「ギャハハ♪♪本当、華南もむつも見事に修二とのSEXにハマったよね♪予想通りすぎてウケたし♪♪」
『マキ…酷い…』
「ふふっ♪、でも、分かってたろ。ずっと友達やってたんだ、むつや華南が、体目的だけで友達を食い物にするような奴らじゃないって、修二自身が一番分かってたはずだ」
『……』
「怖いから、壊れた時自分を守るために相手を悪者にするのも、世間の正論を唱えるのも自由だけど、自分を守りたいからって、修二は言えないよ。むつと華南は裏切って女の子を好きになるなんて」
『2人が女の子を選んだって裏切ったなんて思わない、それが普通じゃんか、普通の男はそれが普通のことで、それが世の中の当たり前なんだ…』
「ふふっ…、そうゆう所、何とかしてあげたくなっちゃうんだよね」
『…マキは、本当よく引っ掻き回してくれたよ、何度も現れては悪戯ばっかして』
「あはは♪だって可愛いんだもん♪♪修二もだけど、鈍感で正直で猪突猛進のバカむつも、優しくて大人になろうとしてるのに脳内エロ魔神の華南も♪」
『もぉ!』
「ふふっ♪……、…羨ましかった」
『…』
「喧嘩もしたし、何だかんだと揉めたり事件に巻き込まれたりいっぱいしたけど、修二とむつと華南は、ちゃんとお互いを想い合って、考えて、葛藤して、怒鳴りあって、高3の1年間色々あったけど、一途だった。SEXから始まったけど、君たちはちゃんとお互いを愛してた。卒業して世の中に飛び出しても、変わらない。君たち3人は、ちゃんと恋愛して、一緒に生きていこうと今も一緒にいる」
『…マキが…、そうしてくれた』
「ふふっ♪とんでもない、僕はきっかけは作ったけど、その後は君たちの力だよ♪」
『何度も教えてくれた』
「SEXのやり方ね♪」
『茶化さないの。マキが居なかったら、僕ちゃんたちは今こうして3人で居られない』
「そんなことないよ。修二は臆病なだけ、猪みたいな真っ直ぐ突き抜けるしか能の無いむつなら、修二の臆病な気持ちごと連れてってくれるし、その無茶なやり方について行けなくても、後ろから優しくて懐深い華南が背中を押してくれて今の形になってたよ。3人は、僕の憧れだから♪」
『マキ…』
「2人も恋人いたら毎日交互にSEXしたい放題だし♪」
『マーキー』
「テヘ♪♪」
『もぉ、マキと友達になれて、僕らは本当に感謝してるんだよ』
「にゃは♪ホント物好きだよね♪君たちってば♪媚薬盛るような僕を友達だって言っちゃうんだもん♪」
『そりゃ…最初は危ない奴だと思ったけど、最初のは、僕らが悪さしたから悪いわけで。でもその後は、マキはずっと僕の気持ちを引きずり出してむつと華南とくっつけようとしてくれてた』
「僕って愛のキューピットだから♪♪」
『…そのキューピットさんは、自分のことになるとてんで駄目駄目だけどね』
「うええ!?何それ何それ!駄目駄目って失礼な!」
『駄目駄目じゃんか、二番目で良いとか、側にいられればいいとか、果ては、相手が幸せならそれで良いとか』
「何でだよ!幸せなら良いじゃん、ハッピーエンドじゃん!好きな人が幸せならそれで良いじゃん!」
『もぉ、僕ちゃんの恋はしっちゃかめっちゃか晒したくせに』
「修二のは良いの、バカ2人にはアレぐらいパンチが必要だし、臆病な修二には、清水の舞台から飛び降りてぶっちゃける勇気が必要だったんだから、キューピットの僕が背中から媚薬ぶっかけて、とろっとろに正直になるようにしたんじゃん」
『それで、自分も薬飲んじゃって恋してたら世話無いね』
「やぁーん、修二がイジメるぅー」
『イジメじゃなくて事実でしょ。何だっけ?可哀想で凶暴なライオンさんが失恋で落ち込んでるのを見て、キュンキュンしちゃったマキは、そのライオンさんが吹っ切って次の恋を見つけられるように慰めてたら、ライオンさんがあまりに不器用で一生懸命だったから可愛いと思っちゃって、自分を凶暴だと思い込んで苦しんでる彼に、両思いの素晴らしさを教えようと惚れ薬盛って両思いエッチを体験させてあげようとしようとしたら、うっかり自分も飲んじゃって…』
「あー!もういいよ!僕が悪かった。飲んだよ、飲みましたよ惚れ薬!ライオンさんと熱い一夜になりましたよ!だって、惚れ薬飲む前から不器用で不器用で可愛くて、失恋したのに何年も忘れられないって一途で、凶暴なのにシュンとした背中が愛おしくて、暴走しなきゃ優しい良い人だったから、自分は恋愛すると人を傷つけることしか出来ないとか言っちゃうから、教えてあげたかったんだもん。ちゃんと向き合えば、彼ならとっても素敵な恋が出来るんだって」
『で?教えるどころか、マキが彼を大好きになっちゃったと』
「だって、見た目は凶暴なライオンだけだ、中身はティーカッププードルみたいに可愛かったから」
『マキだけだよ、あの人を可愛い可愛い言うの。あの人は確かに中身はそんな感じだけど、外見も不器用な性格もヤクザみたいって怖がられてるんだから』
「だって可愛いんだもん。怒鳴ったり、酷いこと言ったりするけど、本当はそんな言い方がしたいんじゃないって、あの目がそう言ってるし。あの人、怒鳴ったりキレちゃった後すっごい反省して落ち込んじゃうんだよ♪本当は優しいのに、それをどうしたら相手に伝えられるのか分かってないだけ、だから、教えてあげたかったんだ。幸せになる方法や、恋を叶える方法を」
『凶暴なライオン…、百目鬼(どうめき)さんは、マキと出会えて幸せだね』
「……最初は、すっごい嫌われたよ♪。薬使ったら益々嫌われたし♪百目鬼さんみたいな堅物は、僕みたいなビッチで床上手でヘラヘラしてる子嫌いなんだよ♪」
『またそんな言い方して。でも、ホント…長かったよね、出会ってから、2年だっけ?』
「ふふっ♪1年半かな♪」
『百目鬼さん素直じゃないから』
「違うよ、百目鬼さんは修二みたいな純粋で綺麗で清楚系が好きなんだよ」
『マキは、純粋だし綺麗だし、僕ちゃんなんかよりずっと純情可憐で優し過ぎて、人のことばっかで、僕ちゃんより数倍臆病で頑固です』
「あれ?なんかディスられてる?ニャハハ♪♪」
『茶化さないの』
「もう、修二は真面目なんだから♪」
『ホント大変だったよね君たちは、お互い素直じゃないし、頑固だし、不器用極まりないし』
「ちょっとちょっとー、僕は不器用じゃ…」
『好きなのに、大好きなのに、相手の為にって諦める選択しかしない君の何処が器用なの!』
「怒っちゃいやぁん。しゅー君は硬いのよ、好きだけど、好き合ってなきゃ意味ないじゃん、ほら、僕ってエッチいっぱいしたいし、好き好きラブラブしたいしー」
『ちゃんと向き合って、正直に話し合って、諦めなかった今は、ちゃんと、ラブラブでしょ』
「………ぅ…ん…、その節はお世話になりました」
『いっぱい揉めたけど、マキと百目鬼さんは本当の気持ちをずっと隠してた。百目鬼さんが昔僕ちゃんを好きだった事なんかいつまでも気にして、マキは百目鬼さんの気持ちを優先しようとするし、百目鬼さんは僕の友達に手を出しちゃいけないと思い込んで、2人ともちっとも素直にならないし、挙句、やっと付き合ったと思ったら、お互いがお互いを守ろうとして別れちゃうし』
「…ホント…その節はお世話になりました…」
『本当だよ、むつはブチ切れるし、華南はマキのフォローで手一杯だし、僕だけじゃむつは止めらんないし、僕ちゃんの兄貴まで絡んで来ちゃって、もう少しで百目鬼さん、兄貴に殺されるところだったよ』
「す、すいません…」
『まぁ、お陰でマキに復讐できたけどね』
「えっ!?復讐!?」
『僕ちゃんの時は、素直になれ素直になれってうるさかった恋のキューピットさんが、自分の時はちっとも素直じゃないんだもん。毎日泣くほど百目鬼さんが好きな癖に』
「毎日泣いてなんか…」
『素直じゃないマキは、心でずっと泣いてたろ。百目鬼さんが好きで好きで死にそうだって』
「言いたい放題だな…」
『本当のことじゃん。僕らが引き留めなかったら、消えちゃうつもりだったろ』
「違うよ。行きたい大学がたまたま遠くに…」
『ほら、やっぱり』
「修二君僕の話し聞いてる?」
『無理だよ、マキに百目鬼さんを諦めることは出来ない、だって一度会っただけで1年半も引きずった恋をやっと叶えて付き合って、お互いを嫌いになったわけじゃないのに、お互いに守ろうとして別れたんだ、百目鬼さんは嫌われようとして酷いことマキに言ったけど、マキは分かってた、百目鬼さんが言いたいのは、凶暴な自分じゃ守ることもマキを幸せにすることも出来ないって言ってるだけだって、そんな百目鬼さんを忘れるなんて、マキには出来ない』
「…」
『だから、なおさら、猪突猛進のバカ正直むつには、マキのことも百目鬼さんのやってる事も理解できなくて怒ったんだ』
「あの時のむつにはホントお手上げだったよ」
『でも、嬉しかったろ』
「…うん」
『百目鬼さん頑固だから、むつや僕や華南や、大勢の人に煽られて、終いには百目鬼さんの友達がマキをエロい目で見ててちょっかい出そうとしてるってなってやっと素直になって、マキを攫って丸く収まったね』
「はい…。みなさんのお陰で元サヤに戻って、百目鬼さんも少しだけ素直に話をしてくれるようになって、みなさんには本当に頭が上がらない…」
『ふふっ♪、僕たちも本当に安心したよ。僕たちを幸せにしてくれたマキには泣いてほしくなかったから』
「だから、泣き虫キャラにしないでよ」
『良いじゃん良いじゃん、マキは泣き虫な方が丁度いいよ』
「なんか立場が逆転してる…」
『マキにやられたことをやり返してるだけですぅー』
「じゃあ僕も仕返ししなきゃね♪」
『ちょっとちょっとズルくない!仕返しの仕返しってッ、ちょッ、マキ!』
「ふふふ♪♪」
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