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俺たちとマキ①
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今日は、12月23日。
明後日に迫ったクリスマスに、街のイルミネーションは豪華に輝き、おもちゃ屋さんとケーキ屋さんは大忙し。
僕ちゃんも、今日は沢山買い物して両手に荷物いっぱい。
12月23日の今日は、僕ちゃん達3人で住んでるマンションで僕たち3人と友達のマキを入れて4人でクリスマスパーティーをする。
だから、食料の調達とプレゼントの準備に大忙し。
ケーキは、友達のマキが持ってきてくれるって言ってるから任せてる。
僕ちゃん
小日向修二(こひなた しゅうじ)は
大学二年生。中学から染めたキャラメル色の長髪を、一本に結んで左肩のところでクルッと一巻きお団子にして。買い物カゴを片手に人参やらジャガイモやらを手にして鮮度を確かめたり、なんだか主婦みたい。
身長は173㎝体型は細身の大学2年で今はまだ19才。
キャラメル色の長髪のせいか、チャらく見えるみたいで、スーパーの中を慣れた感じで野菜片手に買い物してるから、さっきっから買い物中おばさんたちにチラチラ見られてるんだよね。
ちょっと恥ずい。
まぁ、昔はチャラけてたこともあるけど、それも全部自分を隠すため。
自分の呪うべき性癖を…
でも、今は違う。
仮面も呪いも無い。
今は、全てと向き合って歩んでる。
僕ちゃんが今、こうして穏やかに暮らしていられるのは、友達のマキと…〝恋人達〟のおかげ…
華南「修二、酒とシャンメリー持ってきたぜ。そっちのカゴ貸せよ、俺が持つから」
そう言いながら、僕ちゃんの持ってる手荷物ごと全部持ってくれた彼の名は…
橘華南(たちばな かなん)
同じ中学、高校と一緒に卒業して、今は社会人2年目、内装業者勤務。
身長184㎝と大柄で、熊さん体型。黒髪をオールバックにして、服装なんかはオシャレだから、見た目はそこまでムキムキじゃないけど、華南は僕ちゃん達恋人を、体も心もガッチリ受け止められる器を持ってる、頼りになる優しい男。
修二「ありがとう華南。…でも、随分可愛い柄のシャンメリー持ってきたね」
華南が持ってきたシャンメリーには、アニメの小動物キャラがプリントされた。
華南「未成年の可愛い修二とマキにぴったりだろ。それだけ値引きシール貼ってあったんだよ」
修二「可愛い…ってもぉー。自分達だけ誕生日来て20歳になったからって。あーあ、僕ちゃんも早く飲めるようになりたい」
僕たちの4人の中で、華南とむつはもう誕生日が来て20歳になってる。
僕ちゃんと友達のマキは、2月生まれだからもうちょっと先。
別に、お酒に飢えてるわけじゃないけど、僕だけ飲めないのは、ちょっと寂しい。
僕には、怒ると怖い兄貴がいるから、みんな20歳になるまでお酒を禁止されてた。
まぁ、隠れて味見したりはしたけど、飲んでも僕ちゃんはすぐ潰れちゃう。
兄貴も母も弱い、ウチは薬とかもみんな効き過ぎる体質みたいで、お酒は合わないのかもしれない。
華南「…あと二ヶ月ちょっとで修二とマキが20歳になって、お酒解禁で一緒に飲めるのは嬉しいけど、ちょっと心配だな、特にマキとか」
それは僕ちゃんも同意見。
友達のマキは、すっごい美形で色っぽいクオーターの男の子。はっきり言って、見た目だけじゃ、男か女か分からないくらい中性的。パリ◯レとか出てそうなモデル並みに美人で綺麗で、大人っぽくて妖艶。
いつもニコニコしてて、人の気持ちに敏感で頭もいい、恋バナ大好きで、「片思い」って聞くとお節介に首突っ込んで直ぐ恋のキューピッドになってくっつけるのに、自分のことは嘘ばかりついて二の次三の次、大人っぽいのかと思うと不器用な子供みたいなところもあって…。
僕らのことをくっつけたのもマキ。
だから、ずっと、マキに感謝してたし、マキのこと心配だったけど、今は大丈夫。
マキにも、年上の恋人が出来た。
マキも恋人の百目鬼(どうめき)さんも不器用だし、マキが色っぽすぎるから色々大変だったけど、紆余曲折あって、なんだかんだ今は毎日ラブラブ。
修二「マキは、20歳になっても、お酒解禁にはならないんじゃないかな?百目鬼さんが許さないと思うよ」
華南「確かに。マキが酒飲んで火照ったエッロエロの顔とか仕草とか、百目鬼さんが許すわけないよな、あの人の独占欲半端ないから」
修二「…エロって…華南は直ぐそうやって」
華南は、懐が大きくて優しくて包容力があるイケメンなんだけど、とにかくスケベで絶倫で…。
華南「だってよ修二。マキって酒強いって言ってるけど、シラフでもあんなエッチぃマキがだぜ、頬をほんのりピンクにしてたりしたら、そこら辺の男共が振り返って見るに決まってんじゃん」
修二「…まぁ…そぉ…だね…」
マキは、男の格好してても女の子と間違われるし、綺麗で色っぽくて、見ていてすごく危なっかしい。
だけど、僕たち4人の中で、マキは二番目くらいに強い。見た目は華奢で、身長は僕と同じくらいなのに、護身術をやってたり、空手をやってたり、他にも色々と段を持ってたりとかなり強い。
美人で華奢だけど、そこらへんの男がマキに手を出したら簡単にお仕置きされて調教されてしまう。
自分が強くて美人で頭がいいって分かってるマキは、容姿を武器にするし、返り討ちにする力もあるし、奔放で悪戯っ子。マキを一言で例えると、ルパ◯三世に出てくる峰不◯子の男の子版って感じ。
でもまぁ、マキには百目鬼さんって恋人が出来たから。落ち着いては来たんだけど、困ったことに、恋人に大事にしてもらって愛情を注がれれば注がれるほど、マキは益々色っぽく可愛くなってきちゃったんだよね…
恋人の百目鬼さんじゃなくても、僕ちゃんでもそんなマキは心配だよ。
華南「俺は嫌だぜ、修二が酔って頬をピンクに染めたら。可愛すぎるから、むつと一緒に寝室に隠しとくぜ」
寝室に、って言いながらエッチな妄想を繰り広げる華南は、ニヤニヤいやらしい笑顔。
せっかくの、包容力あるイケメンな顔が台無し。
修二「直ぐそっちに持って行く…」
華南「だって、修二は綺麗な顔してっからよ」
修二「綺麗って言うのはマキみたいな顔でしょ」
華南「マキは別格だよ、クオーターだし。修二のところは母ちゃん美人だし、兄貴の奏一さんも端正で凛としてっし、修二はその間って感じで、整ってるし優しい顔してるじゃん」
家族を褒められると、ついつい嬉しくなっちゃって口元が緩んだ。そしたら華南が、僕ちゃんの耳元で低いイケメンボイスで囁く
華南「俺は、修二の顔好きだぜ。中身はもっとだけどな」
誰かこの恥ずかしい男を殴ってくれない!
公共の場で腰を抱くな!
修二「ちょッ!華南!ココをどこだと思ってんの、スーパーだよ」
華南「あははっ、耳真っ赤」
修二「…ッ…」
華南「修二ってマジでいつまでも初々しいよな、2年も経つのに」
修二「外でする会話じゃないだろッ」
華南「気にし過ぎだよ、周りの奴らは俺らがイケメンだから見てるだけ、修二は気にし過ぎなんだよ。さぁ、残りの買い物済まそうぜ、むつが待ってるし、マキも来ちまうぞ」
華南が僕のおデコを小突いてニッコリ笑う。
僕たちは、付き合って2年半になる。
だから、男同士だからとか、3人で付き合ってるって問題は、ちゃんと話し合ってて、付き合い続けることが世間からどう見られるかもちゃんと分かってる。
3人で付き合うなんて不思議だよね
きっと理解されづらい…
だけど僕たちにとってはこれが当たり前で
今となっては3人でなくてはならない…
僕は、元々ゲイだったけど、恋人の華南とむつはノンケで、むつが初めてSEXを覚えたのは僕ちゃんと華南相手。華南は年上の女性といっぱい経験済みだったけど、今は僕ちゃん達と付き合ってる。
僕が、2人を引きずり込んでしまった…と考えない日はないけど。2人は、自分の意思で付き合う事を選んだからって、一緒に居てくれる。
消えない不安はあるけど、それを忘れるくらいの勇気と優しさと幸せを、むつと華南が僕にくれる。
だから僕ちゃんは、決めたんだ。
終わりを怖がる不安より
ずっと一緒に居続けるための自信を持とうって…
華南「さ、俺たちの家へ帰ろう」
修二「うん、むつが拗ねてるかもね」
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