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俺たちとマキ④
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待ち合わせ30分前。
友達のマキがやって来た。
僕ちゃんは慌ててむつと華南を全力で突き飛ばし、リビングのインターフォンを覗く。
画面には、やっぱりマキが映し出されてた。平静を装って「今開けるね」って声を掛け、洗面所に駆け込んで鏡を見ながら速攻で身なりを整え、マキにバレない様に深呼吸してから、マキの待つ玄関を開けた。
修二「いらっしゃいマキ」
そこには、今日という日をすっごく楽しみにしていたと一目で分かる、サンタの赤い帽子と赤いポンチョを身に纏った、マキの姿があった。
マキ「メリークリスマース♪修二♪♪」
マキは、持ってきたケーキの箱を僕ちゃんに見せながら子供みたいに嬉しそうな満面の笑顔で、瞳をキラキラワクワク輝やかせてる。
修二「メリークリスマース。その格好可愛いね」
僕ちゃんに、服装のことを言われて、マキは嬉しそうにハニかんだ笑顔をしたけど、その無邪気な笑顔は、直ぐに嗅ぎつけるんだ。
マキ「ありゃ、フフッ♪修二からエッチな匂いがするぅ♪」
マキは、さっきまでサンタを待つ子供のようにワクワクキラキラした可愛らしい笑顔だったのに、僕ちゃんを見るなり何があったのか嗅ぎつけて、ニヤリといやらしい笑みを浮かべた。
うぅっ…、やっぱバレますよね…。
友達のマキは
本名、茉爲宮優絆(まなみや ゆうき)
身長はほぼ僕と同じの174㎝、体型もほぼ僕と同じだけど、マキの方が華奢で線が柔らかい。
マキは髪が長く、ウルフカットの髪は、クリーミーラベンダーアッシュで結構長くて猫っ毛。
僕ちゃんと1番違うのは、モデルみたいな綺麗な顔と、マキのこの色気。
マキ「うふっ♪お邪魔だったかな♪」
修二「違う違う!早く上がって、待ってたんだから」
マキ「んー♪修二のうなじ真っ赤♪それに恥ずかしがってるその表情、いやらしいことしたくなっちゃう華南とむつの気持ちが分かるよ♪」
妖艶に微笑みながら、僕ちゃんに接近するマキは、色白で線の細い綺麗な指先で、僕ちゃんの首筋をいやらしくなぞってくるから思わず体が反応しちゃった。
修二「ッ…」
マキ「修二ってぇ、エッチだなぁ♪」
エッチなのはマキの方だろ!
と言ってやりたいが、マキは知ってるんだ、僕ちゃんが口では嫌々言いながら、この体が直ぐに欲しがる淫乱だって…
だとしても、マキは直ぐにからかってイタズラしてきて、そんなんじゃ、マキの恋人の百目鬼さんが知ったらすっごい怒られちゃうんだぞ!
百目鬼さんはすっごく嫉妬深いんだから!
僕ちゃんにいやらしく触れてくるマキは、楽しそうに僕ちゃんに抱きついてきたけど、マキの線の細い腕とは別の腕も伸びてきて、2人同時に僕に抱きついた。
華南「こらこらマキ、俺を置いて何イイことしてんだよ。修二にイタズラしてると百目鬼さんに怒られるだろ」
僕ちゃんに抱きついてることを叱るより、マキが、また、恋人の百目鬼さんに怒られるぞって注意する華南。
美人なマキには、嫉妬深くて独占欲の強い、ヤクザみたいに恐い見た目だけど、中身は不器用で誠実で優しい恋人の百目鬼さんがいる。美女と野獣みたいなんだけど、2人はとってもお似合いなんだ。2人は、お互いでしか埋められないモノを持ってる。そんな素敵な関係。
ってか、華南、むつはどうしたの?
ニヤニヤいやらしい笑いを浮かべる華南を見てたら、むつがどうなったかよく分かる。それは勘のいいマキも同じで笑ってた。
マキ「アハッ♪百目鬼さんは知ったら確かに怒るけど、今は忙しいから僕に構ってる暇ないよーん♪」
華南「そうやって、修二に甘えるみたいに百目鬼さんに甘えろよ。あの人は忙しくたってお前が甘えるなら甘やかしてくれるだろ」
マキ「ふふふ♪素直に修二に抱きつくなって言ったら?♪」
マキは悪戯っ子みたいに笑って、僕ちゃんを自分の方に引き寄せる。だけど華南は、余裕の表情。
華南「修二に抱きつくくらいなら良いよ、それで憂さが晴れるんならな、友達だからな」
マキ「プゥー。華南は余裕綽々でつまんないなぁー。むつくんならすっごいプリプリ怒って良い反応してくれるのにぃー」
マキの恋人の百目鬼さんは忙しい。
マキと百目鬼さんは一緒に暮らしてるけど、百目鬼さんは探偵だから、家を空けたりもするし、クリスマス間近の今は、浮気調査の数々がどれも山場を迎えてる。
マキは、すぐヘラヘラして物分かりの良いふりして「寂しい」って口には出さない…
マキ「むつくんは?むつくんに着てもらおうと思ってサンタのコスプレ買ってきたんだぁ♪」
そう言って話題を反らしてカバンから取り出したのは、サンタのコスプレ、華南が大喜びするような、ミニスカートの。
修二「マーキー、むつをからかって遊ぶのやめなよ」
マキ「うふふ♪じゃあ、修二が着て♪♪」
はあッ!!?
ッ!冗談!
僕ちゃん絶対着ない!
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