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アルバム絵本
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ープルルルル、プルルルル、プルルルル
マキ「…ん…」
ープルルルル、プルルルル、プルルルル
百目鬼「何の用だ菫、・・・あー、はいはい、あけましておめでとう」
ぼんやりする意識の中、神さんの声で新しい年の朝が来てるんだと気がついた。
隣で電話してる神さんも僕も、ベッドの上で裸のまま。
年越しエッチを望んで神さんを襲ったのは僕なのに、僕の体はベッドに沈むみたいに重たくて、甘い痺れに足腰が立たない。
魔性マキ様の僕は誰でも落とせるテクがあるって自身満々だったのに、神さんとSEXするようになってからそうも言ってられなくなった。神さんは、まぁまぁ技術はあるけどすごいテクの持ち主って訳じゃなかった。だけど、意外だったのが、一途がゆえ、相手の反応を良く観察していて弱いところを覚えて追い込むのを得意としていたこと。僕は、奉仕型SEXをずっとやっていたから、奉仕されるのは慣れてないし、神さんはそんな僕の弱い部分を直ぐ暴いて攻め立てる。そんな神さんから主導権を奪うには理性を飛ばさせて獰猛な猛獣にすればよかったんだけど、僕が唯一優位に立てる彼の乱暴だったSEXは、どんどん変わっていって獰猛な猛獣を抑えられるようになって、甘く攻め立てるSEXに変わっていった。
もう、毎日ドロドロに甘やかされて大変…
乱暴で獰猛な猛獣だった神さんの暴走壁は、彼の中のフラストレーションが原因の一部。
神さんの不器用さが、そうしたいのに出来ないって暴れてて、そうした上手く吐き出せない感情が溜まって、苛立ち、暴言や暴力、そして過剰なSEXになってだんだ。神さんは元々めちゃくちゃ絶倫で体力があるから、それを相手に出来るパートナーも見つからずだったんだ。
僕に出会うまでは…
僕はどんなことをされても平気、痛いことも苦しいことも平気、どんなに乱暴に扱われても壊れない。
僕は、神さんの暴走壁が少しは良くなると思ってた。
だけど神さんの暴走壁は、少し治るどころか…、今じゃ、ありえないくらい甘いSEXをする…
そりゃ、優しいとは違うけど、僕にとっては、これでもかってくらい全身で〝お前は俺のもんだ〟って情熱的なSEX…
魔性マキ様って呼ばれてた、この僕が…
腰が抜けちゃうくらい…
なのに…
神さんてば…
百目鬼「ああ、分かってる、ちゃんと連れてくよ」
隣で余裕そうに電話しちゃって、小憎らしい。
〝降参〟って言わせるどころか、僕が先に降参して溺れて夢中になっちゃう…
次こそは絶対神さんに勝って…
百目鬼「マキ、目が覚めたか?」
次こそは神さん勝………キュン
ッ!?…何々!?…なんでそんな優しい目で僕を見るのッ!?
無意識なんだろう、神さんは電話しながら眉間にシワ寄せてたのに、僕が目を開けたのを見つけ、渋かった表情が和らいだ。
いつもの表情と違いすぎてビックリして思考が停止してたら。
無くなってた眉間のシワが戻って、少し困った顔して大きな手で優しく頭を撫でてくれた。
神さんは、僕と目が合ったこの瞬間に、一体何を思ったんだろう。柔らかく笑ったように見えたのに、また困ったように眉間にシワを寄せたりして、また、言葉に困ったのか僕をヨシヨシ撫でてくれたり…
あぁ…ヤバイ…、
ほら…
一瞬で、僕は神さんに溺れる…
百目鬼「その様子じゃ、動けねぇーんだろ、だから言ったのに、馬鹿が」
神さんの手が…
その困ったように愛おしそうにする表情が
堪らなく愛おしい…
マキ「ふふっ♪まだ出来るよ♪」
嬉しくて、キュンキュンする気持ちを誤魔化すように、神さんの手にじゃれついて言ったら、顰めっ面されてデコピンが飛んできた。
百目鬼「そんなヘロヘロでアホなこと言ってんなエロガキが。マジで起きれるか?。昼過ぎちまった、菫がまだ来ないのかって拗ねてる」
マキ「えっ…、もぉ?」
朝かと思ったら、もう昼らしい、確かに外がすごく明るい。体が動かないから視線だけで時計を見たら、お昼の12時を過ぎたところだった。
マキ「あらら、もうみんな集まってるよね。僕は時間かかりそうだから神さん先に行ってよ」
足腰が立たないのもあるけど、シャワーして昨日の後処理しなきゃいけないし、みんな新年の挨拶で集まってるの待たせるのも悪いし、僕は後からゆっくり行こう
百目鬼「馬鹿か、お前も一緒に行くんだよ」
マキ「えっ、でも僕支度に時間が…」
百目鬼「洗ってやる」
マキ「えっ、いいよ!自分でやるよ」
百目鬼「は?いつも洗ってやってるだろ」
マキ「ダメダメ」
百目鬼「はぁあ?なに駄々こねてんだ」
マキ「ダメだよ、みんな神さん来るの待ってるよ。僕のことはいいから先行ってよ、今一緒にお風呂入ったらまたシたくなっちゃうし」
百目鬼「はああ¨!?」
散々ヤッてヘロヘロなのに、僕の体は神さんに触れられると疼いちゃって。
だってだって、神さんが朝からカッコいいし可愛いし、僕の頭をなでなでするからキュンキュン疼いて、欲しくなっちゃったんだもん。
あぁ、また神さんに呆れられちゃった。
どうして僕はこんなにエッチなんだろう。
何度抱かれても何度キスしても、欲しくて欲しくてたまらなくなっちゃう。
神さんの大きいので貫かれて。いっぱいいっぱいギュってして欲しい。
…どうしよう。
どうしてこんなに欲張りなんだろう…
百目鬼「また糞馬鹿みたいなこと言って誤魔化してんな、お前は黙って俺に洗われてりゃ良いんだよ。菫やみんなはお前が来るのを待ってんだ、お前を連れてかなきゃ俺がドヤされんだぞ」
あぁ…違うよ神さん…。冗談でも誤魔化しでもない…
本当にシたいんだ…。いっぱいいっぱいギュってしてエッチして欲しいんだ…
マキ「えへへ…、怒られちゃった」
百目鬼「お前が馬鹿だからだろ」
マキ「…、ごめんなちゃい♪」
百目鬼「ほら、抱っこしてやるから掴まれ」
動けない僕を介抱するために、お姫様抱っこしてくれる神さん。そんな優しい神さんが、またその気になってくれないかなあって思っちゃうどうしようもないお馬鹿な僕。
どうしたら、僕の性欲はまともになるかな?
このままじゃ、エッチばっかで神さんに呆れられちゃうかも…
百目鬼「ったく、お前は本当にどうしようもない馬鹿だな。いつんなったら素直に甘えるんだ。お前を風呂に入れんのは手間でもなんでもねーんだぞ。それより良い加減覚えろ、お前の髪洗うのも乾かすのも、俺の楽しみだって言ったろーが」
ッ!?!?!?!?
百目鬼「驚いた顔すんな、クソ馬鹿野郎が。驚いてんのはこっちだ。俺が思ったこと口にすれば、お前も口に出すようになると思って、こっちは恥ずかしいこと言ってんだぞ」
マキ「えっ、あの…」
百目鬼「それなのにお前ときたら…、お前のせいで俺が周りからなんて言われてれか知ってるか?、〝キモーい〟とか賢史や菫やオカマ共に馬鹿にされてんだぞ。お前もちったー素直になれよ」
マキ「ご、ごめんね…、でも、…僕…いっぱい…」
百目鬼「チッ、また始まった…、だいたいお前は…」
ープルルルル、プルルルル
百目鬼「はぁ、また菫の催促か…」
ため息を漏らす神さんが僕を抱っこしたまま携帯を覗くと、携帯のディスプレイには、菫さんじゃない名前が表示されてた。
百目鬼「ん?、蘭…」
…らん?
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