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まだまだ遠いい…。
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【賢史side】
♪はーるが来ぃた♪
♪はーるが来ぃた♪
♪どこにきたぁー?♪
俺以外は年中春だよ!!!
百目鬼「ほらマキ、お腹空いてるだろ、菫がお前が来るって用意してくれたから。悪かった」
菫ママの店にいるというのに、マキにベタベタ甲斐甲斐しく世話をする神君30歳。ヤクザみたいな面してるくせに、19歳の恋人、超絶美人でエロエロマキちゃんにメーロメロ。
今日のマキ様は、昨日からずっとベッドから降ろして貰えなかったとバレバレの艶かしい妖艶さダダ漏れ状態でフラフラしてやがる。
マキ「ありがとう、百目鬼さん。あーん♪」
百目鬼「!?、バカ!自分で食え!」
マキ「えー、もうガクガクで箸持てそうにないもぉん♪」
百目鬼「バッ!!!アホ!スプーン持ってきてやるから自分で食え!」
マキ「えー、ボォクゥ、昨日の昼から何も食べてないのにぃ?」
百目鬼「シー!!、バッ!そ、それは悪かったって何度も謝ったろ!だいたいお前が…」
ハイハイ…。エロエロ女王マキ様のお色気に勝てる奴はいないだろうけど、神君の束縛絶倫精力もなかなかお互い様じゃねーの?
やだねーリア充は…。
もうすぐ、女王様が20歳になる。誕生日に養子縁組の手続きして、完全に自分のものにしようとしてるくらいだもんなぁ。
ってか、実家に紹介しに行くとか言っちゃって、獰猛な猛獣も、女王様の手にかかってお花畑で戯れる子犬ちゃんになっちまった訳だ。
神が平和なのは良いんだが…、相手が女王様じゃなぁー、この先平和とはいかないよなぁ…、神には女王様はレベル高すぎだし…、美女と野獣状態…。
マキ「ねぇ、ねぇ百目鬼さん、デザートはフレンチトーストがいいなぁ♪」
百目鬼「あ?、ご飯三杯も食ってまだ食うのか?」
マキ「だぁめぇ?」
百目鬼「……。腹壊すぞ」
とかなんとか言いながら立ち上がって厨房向かってるし。
マキ「やったぁ♪百目鬼さん大好き♪」
百目鬼「分かった分かった…」
面倒くさそうに澄ました顔してっけど、心の中じゃ『可愛い上目遣いでおねだりすんな!この場で食われてーのか!』とか思ってるくせに、全くよぉー。
ユリ「なーにブツブツ言ってるの?百目鬼さん優しいじゃない。マキちゃん幸せそうで良いことじゃない」
こいつはユリ。
見た目は完璧な女だけど、中身は男の子がぶら下がったまんまのオカマ。
マキの後輩で友達の、つよしの兄。
目がエメラルドグリーンで、オランダで生まれたハーフらしい。ユリはカッコ良い系の女性って感じの見た目に、バリバリのブラコン。弟つよしが超大事で、つよしと一緒にいた俺を不審者と勘違いして飛び蹴りしてきたことがある。
つよし「ど、百目鬼さんは良い方ですよ、マキさんのあんな顔、が、学校で見たことないですし」
つよしは、ユリと違って内向的で、臆病。見た目はボサボサの前髪で目元を隠し、いかにもいじめられっ子ですって感じの中学三年生。
だが、こんなんだが、人のことよく見てる。それに、芯の部分はしっかりしてて、いざって時は勇気を出す面白い奴だ。
賢史「どんな顔?つよしが見本見せてくれるように俺が色々お世話するから教えて」
つよし「!!」
低音ボイスを囁いただけで、肩を抱いた訳でもないのに、つよしは真っ赤になって初々しい可愛い反応。
だが、見張り番はしっかり俺の背中側で物騒にも箸を握りしめ鬼の形相。
ってか、刺さってるよ、ユリちゃん。
ユリ「誰かさんと違ってチャラくないし、優しいし、一途で男前じゃない」
賢史「あれは一途なんて可愛いもんじゃないぞ、会った人間全部に嫉妬して、恋人を一日中ベッドから降ろさず、喰らい尽くす猛獣だ。ガォーってな。まぁ、あのエロエロ女王様相手じゃ無理もねぇよ、A5ランクの黒毛和牛がケツ振って歩いてりゃぁ、誰だって食いたくなるさ」
ユリ「…、友達が充実してるからって悪口?」
こいつは知らないんだ。
神がどんなに不器用で暴走壁の持ち主か。
そして、どんなにそんな自分を恨んで努力してるのか。
そんな神に、マキがどれほど影響を与えてるのか。
普通のHとまともな恋愛したい神の目の前に、心は理想どうりだけどビッチなエロエロ天使が舞い降りちまったんだ。
この矛盾がわかる訳ない。
賢史「悪口じゃない。事実だろ?いかにもさっきまでヤッてましたって艶かしい雰囲気でフラフラしてりゃ、誰だって勃起すんだろ」
ユリ「うわっ、最低」
神のこんな姿が見れる日が来るなんて思わなかった。
神の暴走壁が治ったとは言い難いが、マキは、エロエロビッチだが、紛れもなく神の天使ちゃんになった。
見ろ、ヤクザ顏がいそいそフレンチトースト焼いて持ってきて、女王様が頬張る姿を眺めてる、あのクッソ微笑ましい表情。
女王様じゃ、恋愛不器用偏差値小学生以下の神にはレベル高すぎて問題解決にはなんねぇーと思ったが…
神のあんな顔見ちまったらな…
マキしかいないんだろって…
マキが神の隣にいてくれて良かったんだって
思わざる得ない…
ユリ「………、ねぇ、貶したいの?それとも嬉しいの?」
俺の顔を見ながらおかしな事を口にするユリを訝しげに見ると、ユリは何か見透かしたみたいに笑った。
ユリ「顔と言ってることがチグハグなんだけど、ウケるぅー。友達思いの賢史君は、百目鬼さんをマキちゃんに取られてイジケテるのかなぁ?ねぇ♪つよしぃー♪」
つよし「えっ?あっ、うん」
賢史「はぁぁ?!キモッ!何言って…」
ユリ「ハアーイ♪、みなさーん!ユリちゃんとつよ君から故郷のオランダ土産でぇーす♪」
賢史「おい!ユリ!」
ユリ「みんな集まってー!!♪」
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