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まだまだ遠いい……
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マキが男たちに無理やり連れ込まれたのは、店の奥まった所にあるVIPルームの1つ。
扉は無駄に頑丈で、中は店内の洞窟風とは打って変わって如何にもな内装にベッドが設置してあり。ベッドを囲むように、カメラとライトが準備してあった。
マキは心の中で、やっぱりねと思いながら笑ったが、この状況を知ってるだろうはずの太郎は、ベッドとカメラを目にすると、状況から目を反らすように俯く。
室内には、男が3人、2人はふてぶてしくニヤニヤ笑いながらソファーに寛ぎ、もう1人の男は、床に正座させられていた。
マキは、室内にいた男たちの身なりや服装、仕草や表情なんかを観察しながら、最後に正座してる男に注目していた。
男「遅いよぉー、いつまでかかってんだよ」
入り口の扉が閉まると同時に、ソファーに座ってた男の1人が太郎に向かって大きな声を出し、太郎が怯えながら謝るが、男は太郎をからかうように続ける。
男「ったく、お前はトロいな。こっちは待ってやってんのに、準備もろくに出来ないのかよ」
太郎「すいません…」
男「いいんだぜ、俺たちは引き上げても。こっちは君たちが困ってるって言うから手助けのつもりでやってやってんだろ?だいたいお前程度の面で売り物にするこっちの身にもなれよ、俺たちは降りてもいいんだぜ?彼氏君の臓器でも売って借金返せよ」
半笑いで喋る男が、正座してる男の首根っこをつかんで乱暴に引き上げると、太郎はその場にガバッと泣きながら土下座して必死に許しをこう。
太郎「すいませんッ!すいませんッ!ちゃんとしますッ!すいません許してくださいッ!!」
男「土下座なんてやめろよぉ、まるで俺たちが虐めてるみたいじゃんかぁ」
太郎「すいませんすいません…」
太郎が土下座を止めず、縮こまって震える姿に、太郎の彼氏も怯える小さな声で「ごめん…ごめん」とつぶやくように震えていた。
マキは、太郎と、太郎の彼氏と、彼氏の首根っこを掴んで笑ってる男とを観察しながら無表情に立っていた。
ソファーに座ったままのニヤニヤしてる男が、そんなマキを感心した様に、話しかける。
男2「騒がしくてすいませんね。仕事が邪魔されてみんなイライラしてるんですよ。あなたが邪魔した撮影、お蔵入りになりましてね」
ニヤニヤしていた男が、ソファーの前のローテーブルに一枚の紙を叩き、マキを睨むようにその紙をマキに見せつけた。
男2「撮影代、弁償して下さいよ」
マキに向けられた紙には、1000万と法外な金額が書かれていた。
その金額に驚いて最初に声をあげたのは、太郎だった。
太郎「えっッ!?」
太郎は土下座したまま、恐る恐るソファーの男に話しかける。
太郎「弁償って…僕がするんじゃ…」
男2「それはそれ、これはこれだろ。お前がどっかいっちまうから撮影が再開できなかったんだろ!お前が逃げて続きが撮れなかったんだから、その分をお前に請求するのは当たり前だろ。これは、撮影を邪魔した弁償代だ、邪魔したこいつに請求するのは当たり前だろ」
太郎「で…でも…、マキさんに1回出てもらえないか頼むだけって…、い、1000万なんて…おかし…」
男2「うるせーなぁ、被害者はこっちなんだよ。何か?じゃあお前が払うか?彼氏の借金に、お前が逃げた分と、そいつの1000万。全部お前が払うのか?」
太郎「…そんな…」
絶望する太郎。
AVの1回の出演料の何百倍もの額に、一生かけても返しきれないと言葉を失ってうなだれた。
そんな太郎の横にマキが歩み寄り、マキは真っ直ぐした目をしてソファーの男に反論した。
マキ「弁償って言うにはあまりに法外じゃないですか?それに、撮影になんて見えませんでしたよ。泣き叫ぶ彼に集団で暴行してる様に見えました」
男2「そりゃそうだ、強姦プレイ撮ってたんだから。そいつは顔が良くないからな、マニアック路線で売ってんだよ。あんたみたいな美人なら、どんなプレイでもバカ売れだろうけどな、顔が悪い奴は内容で勝負しなきゃ」
マキ「…内容ねぇ…」
男2「どうだい、あんたが出演すれば、高く買い取るぜ、1000万なんであっという間だ。最初はそいつとセットでどうよ、そうすりゃ、奴の借金もうんと減るぜ」
マキ「…、どうって、そもそもさぁ、借金って、太郎さんの借金じゃないでしょ…」
男2「太郎?」
〝太郎〟と聞いて、ソファーの男と、彼氏の首根っこを掴んでる男が驚いて笑い出した。
さっき、マキを連れてきた男たちも言っていた。
太郎は、本名ではないと。
男2「なんだお前、田中太郎とでも名乗ったのか?センスねぇーな。まぁ、いいや、それならそれでいいけどよ。確かに、太郎の借金じゃねーが、太郎が体売って借金返すんだとよ、俺たちはその手伝いをしてるだけだぜ。俺たちは別にいいんだぜ、彼氏君で撮ってもよぉ」
太郎「やめてください!ぼ、僕がやるから、彼には手を出さないで…」
「ほらな」とでも言う様に笑った男たち。そして太郎の彼氏は、太郎に「ごめんごめん」と呟き、太郎は彼氏に「僕がなんとかするから」って言う始末。
マキは、その状況を見つめながら、笑う男たちに提案した。
マキ「彼氏の方の借金なんでしょ?だったら、彼氏を出演させなよ、それなら僕が出てもいいよ」
その場にいた全員がマキの発言に驚き、太郎が声を荒げる。
太郎「な、何言ってるのマキさん!!」
太郎が叫ぶのを聞いても、なおもマキは冷静で優しい目をして、太郎に向かって驚くほど綺麗でニッコリと微笑む。
マキ「だってさ、貴方が作った借金じゃ無いんだよ、だったら、彼氏が自分の体で払えばいいじゃん」
太郎「ッ…」
太郎は混乱して唖然とした、マキが何を言ってるのか意味がわからず、マキの笑顔は「悪夢は終わるから」と言ってくれた時と同じ優しいものなのに、平然と口にした言葉は、あまりにも太郎にとって最悪な言葉だった。
男2「あははははっ」
ソファーに座る男が愉快そうに膝を叩きながら笑って、三角関係で彼氏を寝取られる図を面白がっていた。
男2「太郎君より太郎君のカッコいい彼氏としたいってか」
しかし、男の愉快な妄想は、マキの冷静なんて言葉で遮られる。
マキ「ぜーんぜんカッコいいなんて思ってないよ♪、僕の好みはもっとワイルドでキュートなライオンさんだもの♪」
男2「は?」
キュートなライオン?何言ってんだこいつって目をした男に、マキはニッコリ微笑んだ。
マキ「言ったでしょ、彼氏さんが作った借金なら、彼氏さんが体で返せばいいじゃん。顔が悪いから内容勝負だっていうなら、僕が内容を面白くしてあげる」
恐ろしいほど妖艶な微笑みを浮かべながら
マキ「どお?『綺麗なあの子の正体は超絶美人のドS女王様、襲おうとした俺が雌落ちさせれるまで』ってな内容のプレイで撮ってみたら?♪キッチリ調教してあげるよ♪♪」
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