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悪癖を治そうとすると違う悪癖を生む⑥
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神さんにギュッとされて…
あったかくて気持ち良くて…
神さんがすっごく優しいのに…
なんだか眉間にシワを寄せ葛藤して困って怒って…
でも…怖くないの…
険しい顔しながら耳を真っ赤にして照れてるから…
ねぇ…神さん…
もっといっぱいして…
いっぱいギュッてして…
気持ちいいよ…
あったかくて気持ちいい…
もっといっぱい抱きしめて…
マキ「じ……神さぁ…ん」
目の前の暖かな体温に擦り寄ってしがみついたら、冷めた言葉が降ってきた。
泉「私は百目鬼さんじゃないのでお相手出来ませんよ」
マキ「にゃ??」
布団の中で目覚めたら、目の前には何故か、泉が一緒に横になってて…
マキ「ぃずッ?!…痛ッ…」
泉の名前を叫びかけたら、声は掠れてるし、頭は痛いし、体はギシギシで、お尻に鈍痛が…
こ、こ、この痛みはもしかして…
マキ「僕が可愛すぎて、イズミンに襲われた?」
掠れた声でお茶目を言ったら、氷のような泉の一言にぶった切られた。
泉「百目鬼さんからの伝言を伝えずに帰りますよ」
ど、百目鬼さんの伝言!?
マキ「いにゃぁーん♪怒っちゃ嫌♪」
カスカスの声で謝って、なんとか泉の機嫌を直してもらった。その間も、周りを見渡しココが百目鬼事務所の三階の自宅の寝室であること、自分がパジャマを着ていて、泉も服を着てるのを確認した。
百目鬼さんが帰ってきて…
それから…どおしたっけ?…
僕…なんか頭グチャグチャで…
なんで二日酔い?
えっと…
締め切ったカーテンの隙間からわずかに漏れてる薄暗い光、それだけでは昼なのか夜なのか曖昧で、壁掛けの時計は1時を指していた。
そして何故泉が僕の隣にいるのか考えた。
マキ「ごめんね泉♪、それで…百目鬼さんの伝言って…」
百目鬼さんとSEXしたのはなんとなく覚えてる…
それ以外がはっきり思い出せない…
泉「貴方、丸一日半寝てたんですよ」
マキ「うぇっ!?ツッッ…いたたたっ…」
1日半ッ!?
泉「そりゃそうでしょ、寝不足なのにテキーラなんか飲まされて、自覚してましたか?ここ数日の貴方の顔色最悪でしたよ。」
マキ「…そんな?」
泉にはバレるかもしれないと、思ってたけど…
まさか…、神さんにはバレてないよね
マキ「…百目鬼さんは…」
泉「気づいてたんじゃないですか?、だから私を呼んだんでしょう。わざわざ私に連絡してきて、布団で添い寝して欲しいなんて言うくらいですから」
マキ「百目鬼さんが!?」
泉「フッ。自分で私を呼んだくせに、とても嫌そうに頼んでましたよ。」
マキ「…」
…神さんに嫌な思いさせないようにやってたのに…
泉「はぁ…。貴方の考えは浅はかなんですよ。百目鬼さんがいない間、私のところか修二さんのところに行っておけば良かったのに。百目鬼さんのためにお家でお利口に待機ですか?1週間家で一人寝した結果、寝不足で倒れる寸前?、百目鬼さんに心配かけたら、本末転倒ですよ」
あぁ…やっぱ泉には理由までバレてたか…
泉「百目鬼さんは、友達の家にお泊まりするのを反対する程貴方を信用してないわけじゃ無いと思いますが…」
マキ「違うよ、百目鬼さんはそんな風には思ってないよ」
泉「…百目鬼さんに怒られるから泊まりに行かないと言っていたじゃないですか」
マキ「…ちょっと違うかな、百目鬼さんは怒らないよ。っていうか、嫉妬を我慢してるっていうか、百目鬼さんは、寂しいだけなんだよ。僕が修二とか泉とかといると、寂しくなっちゃうんだ、百目鬼さんを悲しませることはしたくないし、もう、しないって決めたから…」
いい子にするって決めたんだ…。
泉「…可愛らしくない発想ですね。人を甘やかすのに長けた貴方たなのに、自分が甘えるとなると相変わらず可愛くないことしかできない。魔性マキ様失格じゃないですか」
マキ「ふえ?」
泉「現実的な話、貴方はまだ治療中なんですから、いきなり何もかも元どうりなんて無理なんですよ。先生から薬の服用を勧められて断りましたよね。」
マキ「だってぇ、SEX依存治療する薬飲んだら性欲ゼロになっちゃうんだよ。それじゃ百目鬼さんとエッチ出来ないじゃん。だったら僕がしたいの我慢すればいいことじゃん。まさか泉、百目鬼さんに余計なこと言ってないよね」
泉「余計なこと?余計なことかどうかは知りませんが、言ったのは私ではなく、貴方のようですけど?」
え???
泉は呆れた様子で意味深なことを言って、別の部屋からダンボール箱を取ってきた。
ホールケーキが入りそうなサイズの箱。宅配の用紙には百目鬼さん宛に速達で、発送元は通販サイトから品物欄には日用雑貨と書いてあった。
泉「百目鬼さんから貴方にです」
マキ「僕に?」
マキが渡された箱はとても軽くて、中身がなんなのか予想がつかない。キョトンと瞳を瞬かせてマキは泉を見たが、泉はジッとこっちを無表情に見るだけで、中身のヒントにはなりそうもなかった。
ダンボールを開けるとさらに箱がいくつか入っていて、大きいの1つと小さいのが2つ。その小さい箱はマキには凄く見覚えがあるものだった。
マキ「えっ…」
その小さな長方形の箱は、マキが昔山ほど持っていた物。
マキ「ふえ?…な、なんで?…なんでピンクローター?」
マキが心底驚いて箱の中をよく見た。
もう1つの小さい箱にはローションが。
そしてさらに、ダンボールの中の大きめの箱には信じられない文字が刻まれていた。
マキ「……クローン.ダーリン…。
………え?…嘘でしょ…。
手作りバイブ製作キッド??!!!」
ビックリし過ぎて泉の顔を見たら、泉はさっきと変わらず呆れ顔のまま。
百目鬼さんがこれを僕に?
百目鬼さんがこれを僕に?
百目鬼さんが?
〝あの〟百目鬼さんが?
〝あの〟神さんが!?
僕に!?
な、なんで?!
なんでなんで?!
僕がパニックになって固まってると、何かに気がついた泉がポソッと呟く。
泉「……それ、……開いてますね…」
マキ「え?」
そう、ピンクローターとローションの箱はフィルムに包まれた新品だったのに、何故か、手作りバイブキッドはフィルムがなくて、なんだか箱が歪になってた。
マキ「え?…えっ??」
その時点で、まさかとは思った…
マキ「嘘でしょ…」
恐る恐る箱を開けてみると…
歪な箱の中には、ぎゅうぎゅうに押し込まれたどーんと大きなものが1本。
マキはそれをそっと箱から出してみた。
ズッシリと重みのあるそれは、マキの手に握られ箱からゆっくりと姿を表す。
マキは、それが存在することが信じられずに恐る恐る瞬きしながら、まるで億万する宝石を手にするように慎重に取り出した。
そびえ立つそれは、
まさしく…
マキ(こ、コレ…、まさか…うえ?!…し、信じられない…、で、でも、この大きさ、この形…、絶対そうだ…。え?でもなんで?え?嘘でしょ?これって、神さんの…
ええ¨ぇェ¨ェ¨ーーーーーーー!!!)
心の中で絶叫するマキが手にしたのは…
〝すでに完成済みの極太バイブ〟だった…。
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