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マキ様と百目鬼さん⑤
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仕事が立て込んでるせいか、いつもより怒りっぽい百目鬼さん。
その空気を和ませるように杏子さんが間に入ってくれた。
杏子「百目鬼さん落ち着いてください。5分もしないでお客様がお見えになりますから。これが今日の報告書です、確認して下さい。」
杏子さんに報告書を渡されて、百目鬼さんは仕方なしに自分のデスクに戻った。
杏子「綺麗なチョーカーね」
マキ「ありがとう杏子さん♪」
杏子さんにチョーカーを褒めてもらえて凄く喜んでたら、懲りずに檸檬さんが話に入ってくる。
檸檬「うわー、真っ白のチョーカーとか、百目鬼さんの中でもマキちゃんのイメージってピュアっピュアなんだね。マキちゃんがいつも付けてる羽根の形をした籠ネックレスも、青い文字盤の腕時計も、全部百目鬼さんからのプレゼントでしょ」
マキ「うん」
今年の僕の誕生日に、百目鬼さんからプレゼントされた腕時計。ラピスラズリの青い文字盤にボディーが茶色のアンティーク調のデザイン。大学祝いも兼ねてたから腕時計だったんだけど、腕時計って、心理学の世界では束縛の象徴。
だから僕は、こないだの百目鬼さんの誕生日に、百目鬼さんに腕時計をプレゼントした。仕事の時も付けてもらえるように、シルバーのボディーに、中身に紺に近い落ち着いた色のラピスラズリを選んでもらい、お揃い風の青い文字盤の腕時計。
僕から百目鬼さんへ、束縛の贈り物。
〝同じ時を過ごしたい〟
檸檬「マキちゃんの事、糞ガキ、エロガキなんかかんか言ってるけど、全部癒し系というか天使っぽいじゃん。百目鬼さんにとってマキちゃんは天使みたいに大事な存在だって事だよね。クフフフっ」
羽根、真っ白の輪っか、青い文字盤の腕時計。
百目鬼さんにとって僕が天使だったら嬉しいけど、僕はそんな高貴な物じゃない。
貰ったものは全部、束縛の表れだと思う。羽根籠ネックレスには小さいけど鍵のない南京錠が付いてるし、チョーカーも、僕が前首輪が欲しいって言ったから、それっぽいのをプレゼントしてくれたんだろうし。
檸檬「それに、そのチョーカーに付いてるキラキラした石さぁ…、もしかして…」
マキ「多分、水晶だよ」
檸檬「いやいや、百目鬼さんのことだからダイヤだったりするんじゃない?」
マキ「えっ、だって、これダイヤだったら1カラット以上あるよ」
1センチはないけど、こんな大きいのがダイヤだったら、このチョーカーとんでもない値段になっちゃう。
それに、このチョーカーには、メッセージカードが付いてた。
〝マキ、お前を縛るためじゃない。お前を大切に守るための誓いだ〟
って書いてあったから、水晶には、邪気を祓ったり護流意味もあるから水晶だとだと思ったんだ。
檸檬「百目鬼さんなら買いそうだよねダイヤ。ねぇ杏子」
杏子「ふふっ」
杏子さんは、花で笑いながら、答えを知ってるみたいな口ぶりで仕事に戻っていった。
檸檬「え…、なんだよその意味深な笑いは」
杏子「ふふっ、檸檬はまだまだ半人前ね。推理がなってないわ。どうせあんたには分からないんだから、お客様を迎える準備しなさい」
意味深に笑う杏子さんに、檸檬さんはムスッとしながら、ブツブツ持ち場に戻るった。
お客様が来るなら大人しく三階に戻らなきゃと思ってドアを開けようとしたら、百目鬼さんが近づいてきた。
百目鬼「お客が来るから家で大人しくしてろよ」
マキ「うん、良い子にしてるよ。百目鬼さん、プレゼントありがとう♪でも、百目鬼さんだけ買うなんてずるい」
嬉しいんだけど、拗ねた顔で言うと、百目鬼さんは困った顔して笑う。
百目鬼「お前は金遣いが荒いんだよ、お金はもっと大切に使え無駄遣いするな」
マキ「だってぇ…、百目鬼さんに腕時計プレゼントしたかったんだもん…、無駄じゃないもん」
百目鬼「…そういう意味じゃない。ところで、そのチョーカーは気に入ったか?」
マキ「うん♪すっごく嬉しい♪嬉しくて嬉しくて思わず飛びついてギュって抱きしめたくなっちゃったから思わず降りてきちゃった。お仕事の邪魔してごめんね」
百目鬼「………」
お客様が来ちゃう。
抱きついてキスしてありがとうって言いたいけど、それは我慢して後で渡す手紙に書こう。キスしたいなんて書いたら、またエロガキって言われちゃうけど、本当の気持ちだから仕方ない。
僕は天使なんかじゃない、百目鬼さんを食る淫乱エロガキだから…
百目鬼「…チッ…。おい、杏子」
杏子「はい」
百目鬼「この馬鹿を三階に連れて行く、すぐ戻るからお客にお茶をだしててくれ」
杏子「…はい、分かりました」
えっ?
百目鬼さんの言葉にビックリしてたら、強引に腕を引っ張られて三階へ続く階段を登らされた。
マキ「えっ、百目鬼さん、お客さん来ちゃうよ、ごめんね邪魔して、僕良い子にお留守番してるから…」
百目鬼さんはなんだか眉間にシワを寄せた厳しい顔で無言のまま、僕の腕を強引に引っ張ってを玄関に押し込んだと思ったら、百目鬼さんも中に入り込んで玄関のドアをバタンと乱暴に閉めた。
マキ「ど…」
玄関が閉まった瞬間、百目鬼さんに壁にドンと押さえつけられてキスされた。
苛立って噛み付くようには…
マキ「ンゥ?!…ン¨ー…」
噛みつかれた瞬間、心臓がギュって切なくなった。
荒々しく求められるように吸われて、僕の体はあっという間に燃え上がる。
嬉しくて嬉しくて、でも、仕事があるでしょって言おうと頑張ったら、抵抗したと思ったのか、百目鬼さんが怒ったように獰猛な猛獣と化したギラリとした瞳で睨み、僕を押さえつける力が更に強くなって反対の手が僕の腰を激しく抱き寄せた。
百目鬼さんに密着しているすべての場所が、嬉しくてジンジン熱くなる。
神さん…
神さん…
堪らず僕は、百目鬼さんにしがみついて、もっともっとってかぶりついて、その唇に夢中になった。
神さんの熱い唇。
力強く強引な腕に抱きしめられ
僕の体は熱を帯びる
神さんが欲しくて欲しくて…
僕の体の全部が、神さんを求めた
次の瞬間、
僕は振り払われるように玄関に放り投げられた。
マキ「痛っ…」
百目鬼「ハァハァ…チッ」
獰猛な猛獣になりかけてた百目鬼さんが、理性をフル回転させて獰猛な猛獣をねじ伏せ、暴走した自分に舌打ちして僕を睨み下ろす。
百目鬼「糞エロガキが、キスだけじゃお互い済まないって分かってて強請ったんだ。自業自得だからな」
自分からキスしたのに、僕がエロガキ扱い。
まぁ、確かに、キスしたいなぁって可愛い顔でちょっとは見つめといたけど…
…いや、全力で見つめました。
マキ「百目鬼さんだって勃ってる癖にお預け?」
百目鬼「明日俺が帰ってくるまでお利口に留守番してろ、これ以上仕事を遅らせたくない」
マキ「えー、こんな体にしておいてお預けなんて酷いー」
百目鬼「望み通り、キスしてハグしてやっただろ」
マキ「百目鬼さんの大きくなったのどうするの?僕がヌいてあげ…」
百目鬼「ふざけんなッ、そんなことしやがったらお前を泣いて枯れるまでベットに縛り付けることになる」
マキ「…」
百目鬼「そうして欲しいって面してこっち見んな!この糞エロガキが!!」
ーバタン!!
そう言って乱暴に玄関が閉まり、仕事真面目な百目鬼さんは、僕を放置プレイして仕事に戻っていった。
マキ「やぁーん…、明日までお預けぇー?神さんの馬鹿ぁ、こんなうずかしといて放っとくなんてぇ、…一人エッチしちゃうぞ…」
百目鬼さんはとっても嫉妬深い。
だから、バイブの一人エッチにも嫉妬する。
百目鬼さんとキスしただけで、体は燃え上がって欲しくて欲しくて止まらない。
百目鬼さんとくっついてたい、百目鬼さんと繋がってたい…
でも…
さっきまで熱い熱を帯びていた唇にそっとなぞると
甘い痺れがさっきまでの猛獣さんの瞳を思い出す。
余裕のなさそうな獰猛な猛獣が噛みついた唇…
切ないけど…嬉しい…
マキ「…えへへ…、神さんからキスしてもらっちゃったぁ…♪」
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