アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
アルバム絵本
-
電話を切ったら、携帯に沢山の通知が表示されてて驚いた。
そおいえば、昨日は年越しエッチして、昼まで寝ちゃって、その後急いで菫ママの店に行ったから、携帯を全く見てなかった。
マキ「ワオ。メールがいっぱい…」
新年の挨拶が、色んな人から来てた。
さっきまで一緒に居た檸檬さんや杏子さんや矢田さん、学校の友達や、修二達3人、
修二《あけましておめでとうございます。昨年はお世話になりました。今年もよろしくお願いします。大学も大変だろうけど、息抜きはちゃんとして、百目鬼さんにちゃんと甘えて、僕ちゃんたちともいっぱい遊んで、いっぱい料理作って上達しようね》
むつ《あけおめ!ことよろ!百目鬼の馬鹿になんかされたら直ぐ連絡しろよ!ぶっ飛ばしてやる。今年はバックレんなよ!俺たちに黙って消えやがったらぶっ飛ばすからな!》
華南《あけましておめでとう!昨年は沢山のお世話しました。今年もお世話してやるな。なんて(笑)この一年がマキにとって良い年でありますように!いっぱい遊ぼうな!》
もぉ。
みんな、去年の事弄りすぎだから…
百目鬼さんと僕が一時別れちゃった時のことピンポイントで言ってきすぎじゃない?
それに、修二のお兄さんの奏一さんからも…
奏一《あけましておめでとうございます。今年も宜しく。マキにとって今年がとても良い年になりますように》
ああ、メールなのに、あの爽やかな優しい笑顔でカッコ良い声で言われてる気がして癒される。
むつの子供っぽいメールとは大違い。
そういえば、泉と先生以外に住所を教えてない…
みんな場所は知ってるんだけどね。
それにしても、さっきまで一緒にいた檸檬さん達からも来てるなんて、…ああ、僕がまだ百目鬼さんとエッチしてる最中に来たのか♪
みんなになんて返そうかなぁ…
一件一件返して、最後に残ったのは奏一さん。
奏一さんには、去年凄くお世話になった。
仕事の合間の昼休憩に、毎日毎日、百目鬼さんの実家の定食屋さんに連れて行ってくれた…
奏一さんや修二にとって、昔酷いことした百目鬼さんに繋がることに関わるのは複雑なはず。
修二は勿論だけど、被害者本人じゃない奏一さんが一番気持ちの整理に苦戦してた。
修二と百目鬼さんが和解したと言っても、過去の出来事が消えるわけじゃない、傷つけられた修二はトラウマが残り、傷つけた百目鬼さんは一生罪に苛む。
修二の消えない傷と、セクシャリティーをなんとか理解しようとして、奏一さんはドツボにハマってた。
そんな奏一さんが、百目鬼さんと別れて落ち込んだ僕を慰めてくれるために、百目鬼さんの実家の定食屋さんに連れて行ってくれて、昔の百目鬼さんの話をしてくれた。
百目鬼さんのことを悪く言いたいだろうに、奏一さんは一切そんな話はしなかった。
奏一さんは強くて厳しいけど、とてつもなく優しくて広い心の持ち主。
こんなお兄ちゃんのいる修二がとっても羨ましかった。
だからかな、奏一さんには、凄く凄く緊張しちゃう。
奏一さんには、僕の話術が通用しない、嘘を見破るとは違う、いつの間にか、僕の方がフォローされてる。
話してるうちに、ヨシヨシしてるつもりがいつの間にかヨシヨシされてる。
そんな不思議な人。やっぱり修二のお兄さんなんだって改めて実感する。優しくて察しが良くて癒し系の修二のお兄さんなんだって…
そういえば、改めてお礼言ってない気がする…
あんなに毎日定食屋さんに連れてって貰ったのに、何もお返しとかしてない…
マキ「…ヨシッ」
ちょっと気合を入れて、電話をしてみることにした。
奏一さんとは時々メールするけど、僕から電話はした事ない。
緊張しながら電話帳を開き、受話器のボタンを押した。コール音がなったと思ったら、直ぐにあのイケメンな奏一さんの声が聞こえてきた。
奏一『もしもし?マキ?どうした』
心配そうな声に、やっぱメールにすれば良かったと後悔しながら、緊張した気持ちを隠すようにいつものように明るく振る舞う
マキ「奏一さん、あけましておめでとうございます。さっきメールに気が付いて、ご挨拶をしようと思って♪えへへ♪」
奏一『なんだビックリした、声が掠れてるから、てっきり奴に泣かされたのかと…、あっ、あけましておめでとう』
マキ「ふふふ♪百目鬼さんはそんな事しないよ♪今朝までは別の意味で啼いたから掠れ気味だけど…」
奏一『ッ!?…』
電話の向こうで、顔を真っ赤にしてる奏一さんが想像できてとっても可愛い。クールでカッコ良いのに、なぜかそうゆう話が不得意な奏一さん。
マキ「僕と百目鬼さんはずっとラブラブだよ♪、結局クリスマスも一緒にいてくれたし、まぁ、仕事だったけど。奏一さんにアドバイスしてもらったラブレター、百目鬼さんとっても喜んでくれて、ずっと一緒に居てくれたんだ。奏一さん素敵なアドバイスありがとうございました♪」
お手紙、百目鬼さんとっても喜んでくれた。ぎゅーって抱きしめてくれて、その後すっごかったんだから♪
っていったら、奏一さん今度こそ側頭しそう♪
奏一『そっか…、上手くいったなら良かった。あいつは正月は休みなのか?』
マキ「うん♪、暫くお休みぃ♪」
奏一『一緒にいるのもいいけど、あいつに家に閉じ込めてばかりじゃなくて、外に連れてって貰いなよ』
マキ「んふふ♪閉じ込めたりなんかされてないよ。年末年始は仲間のパーティーに行ったし、初詣にも連れてって貰ったよ」
百目鬼さんは、閉じ込める閉じ込めるって言うけど、ちっとも閉じ込めてくれない。
僕は鎖で繋がれたって、ベッドから降ろしてもらえなくたって良いのに。
忙しい合間をぬって、ちゃんとどこかにデートに連れてってくれるんだけど、みんなにはそう見えないみたい。
奏一『そうか、あそこなら確かに賑やかに過ごせて料理も美味しいよな』
マキ「奏一さんは?実家にいるの?」
奏一『ああ、実家だよ。修二も帰ってきてる』
マキ「そうなんだ、修二たちも実家なのか…」
3人はどうしてるかなって思ったけど、実家に帰ってるんだなぁ…
って、普通に素で思っただけなんだけど。奏一さんは僕の言葉に引っかかった。
奏一『…、百目鬼は、今どこに居るんだ?』
百目鬼さんが今僕と一緒にいない。
そう断定した言い方。
マキ「ん?…」
奏一『修二たち〝も〟って言った』
マキ「あは♪百目鬼さん?居るよ」
前に、クリスマスに百目鬼さんが仕事で一緒にいられないって言った時、奏一さんはムスッとした顔してたから、とっさに出た言葉だった。
だけど、これが良くなかった。
あれれぇ、奏一しゃんの声が低くなったぁぁぁ…。
奏一『なら代れ、新年の挨拶する』
マキ「……ごめんなさい、
えっと、…
…百目鬼さんは実家です」
.
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
49 / 170