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アルバム絵本
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新しいお客さんは、男の人が2人女の人1人。
全員修二とも知り合いみたいで、修二と修二のお母さんに挨拶して中に入ってきた。
修二「羚凰(レオン)さんごめんね、兄貴潰れちゃった」
羚凰と呼ばれたのは、大型犬のような人懐っこい顔した男の人。彼は潰れる奏一さんを見つけるとオーバーな位ガッカリ方を落とす。
羚凰「奏一さん酷いー!!正月は家で挨拶済ませろっていうからちゃんと親孝行してから来たのに!もぉー潰れてるとか酷い!!」
嘆き崩れる羚凰さんに、谷崎さんが残念だったなと肩を叩く。
修二「ごめんね羚凰さん、緋色さん飲ませ上手だから…」
修二が困り顔でいうと、羚凰さんはガバッと起き上がり、緋色さんに突進していった。
羚凰「ヒーロさん酷いっす!」
緋色「あはは、ごめんごめん」
羚凰「ごめんって去年も俺が来る前に奏一さん潰したっしょ!!」
緋色「相変わらずお前は奏一さんのケツ追っかけてるのか」
羚凰「奏一さんは俺の神様っすから、てか、俺、追いかけてばかりじゃないっすよ、ちゃんと成長してますから」
緋色「おっ、ついに大人の階段登ったか?」
緋色さんが羚凰さんの股間を鷲掴んで言うから、羚凰さんは顔を赤くして突き返す。
羚凰「そこは前から大人だから!!」
緋色「あははw」
緋色さんと羚凰さんのやりとりを眺めながら、きっと朱雀の先輩後輩なんだろうなと思ってたら、羚凰さんと目が合った。
羚凰「初めまして、俺、羚凰です」
マキ「初めまして、マキです」
羚凰「マキちゃん?、スッゲー可愛いね」
勘違いしてるっぽい羚凰さんが、ニコニコしながら緋色さんを見る。緋色さんはその視線を察して、悪戯っぽく笑うと、わざとらしく答えた。
緋色「俺は違うよ」
緋色さんの言葉に、羚凰さんはそうなのって顔して、今度は修二の方を振り向く。
修二は丁度、羚凰さんと入ってきた女の人と男の人と喋っててこっちを見てなかった。
すると、緋色さんがまたニヤッと笑う。
緋色「違うよ」
緋色さんも修二も違うと聞いた羚凰さんは、何故か顔色が青くなりながらビックリして、縋るように谷崎さんの方を見つめたが、谷崎さんはブンブン首振って「違う違う」と否定するもんだから、部屋を一周した羚凰さんの視線が魂抜けかかったような絶望的な瞳で僕のところに戻ってきた。
…こうゆう下り、何度目だろ。
羚凰「もしかして、君、奏一さんの…」
マキ「んふふ♪、僕、男の子ですよ♪」
羚凰「ッ!!」
普通なら、ここでこの話は終わるんだけど、羚凰さんは驚いた後、何かに気がついてさらに驚いた。
羚凰「マキって!まさか〝あの〟マキッ!?」
あのマキって、どのマキかな♪♪
羚凰さんの叫び声に、修二が来てくれて、羚凰さんを宥めながら改めて紹介してくれた。
修二「羚凰さん…、彼が〝その〟マキだね、兄貴が一番かわいがってる僕の友達」
羚凰「ああああ!やっぱり!!ってかこんなに可愛い顔してるとか反則じゃない?!」
この人…、超賑やか…。
ガクリと両手両膝ついて絶望する羚凰に、修二が苦笑いしながら背中をさする。
修二「マキ、ごめんね、この人は羚凰さん。兄貴の店の社員さんだよ」
マキ「えっ、奏一さんのお店の?…」
修二「うん、あと、こっちの方が…」
そう言って、修二がさっきまで話してた男性を指し
修二「1号店のキッチン責任者、矢吹(やぶき)さん」
真面目そうな眼鏡の男性は30代半ばくらいだろうか、羚凰さんと違って大人で頼りになりそうな感じの人。
矢吹「初めまして矢吹です」
修二「そんで、こちらが3号店のキッチン責任者の夏さん」
修二が次に紹介してくれたのは、奏一さんと年齢の近そうな20代後半の女性。いかにも世話焼きタイプといったサバサバしてる感じのショートヘアーの人。
夏「初めまして、夏(ナツ)です。本物のマキちゃんに会えるなんて嬉しい」
人懐っこく笑った夏さん。
一体奏一さんは、どんだけ他で僕の話をしてるのか少し心配になってきた。
そんなことを考えてたら、絶望してた羚凰さんが夏さんに向かってボソリと呟く。
羚凰「…夏さんも完全に負けてる…」
夏「ちょっとちょっと羚凰何が負けてるって?」
羚凰「夏さん女だけどマキちゃんに完全に負けてるよ」
夏「いやいやいや、勝負してないから」
羚凰「あー!夏さんは女だから勝ち譲ったのにー、男の器量じゃ彩さんに勝ててないのにー、両方兼ね備えたマキちゃんとか誰も勝てなくなーい?」
夏「あっ、マキちゃんこいつのことは気にしないでね、ただの奏一さん崇拝者だから煩いけど放っておいて」
いつものことだと呆れた夏さんは、羚凰を放って奥の潰れた奏一さんの側に話しかけに行く。それに気がついた羚凰さんも「ずるい」とか言って奏一さんの所へ飛んでいった。
マキ「…、確かに、奏一さんはモテモテだね」
修二「…でしょ」
彩さんに、羚凰さん…、それに夏さん?
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