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二日酔い 1
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朝日が窓から差し込む中、波留はなんとなく目を覚ました
「……ん。」
少し肌寒くもぞりと布団の中で動くと、硬い筋肉の様なものが当たる
(……なんだ?)
うっすらと目を開け、正体を確かめると
目の前に居たのは猇だった
ぐっすりと眠っており、起きる気配がしない
スエット姿で、ぼさぼさになった髪は初めて会った時と変わらなくて、波留はなんだか笑ってしまった
(どんな訳があって猇と寝てるのかは知らないけど…気持ち良さそうに寝てるならいっか。)
波留が猇のぼさぼさになった髪を少しだけいじると布団から起き上がる
「っあー…」
起き上がる同時にとんでもない頭痛が波留を襲い、頭を抱えてしまう
(…これが二日酔いってやつ?)
こめかみ部分をぐーっと抑え、なんとか痛みに耐えるとほっと息をついて落ち着く
(…水飲みに行こ。)
波留は猇を起こさないようにそーっとベッドから這い出ると自分の服装に驚く
(わー、今日も猇のTシャツなんですね。)
ダボダボの太ももの丈まである長めのシャツを少し翻し、静かに台所まで向かう
台所にあるコップと冷蔵庫に閉まってある水を取り出すとコップにギリギリまで注いだ
トプトプという水を注ぐだけの音が聞こえ、なんだか静かなのが新鮮な感じがする
「…ふーんふふーん」
頭が痛いのを忘れる様に波留は鼻歌を歌い気を紛らわす
注ぎ終わると水を冷蔵庫へとしまい、コップを持って広いリビングを歩き、しまっていた淡い色のカーテンを静かに開けて朝日をたっぷりと浴びる
(…ん。いい朝。)
コップの中の水をゆっくりと飲みながら、朝日を楽しんでいると、誰かがリビングへとやって来た
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