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二日酔い 2
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「ふぁぁ〜…。あれ?波留、起きてたんだ。」
リビングへと入ってきたのは寝癖のついた髪を揺らす清だった
「あ、おはようキヨ。」
波留が少し振り返って清に「おはよう」と言うと、また、外の景色を眺めるのに戻り水を飲む
清はそんな黙って外を眺めてる波留の近くまで来ると、波留の背後から手を回し、彼の中に俺がすっぽりと収まる形になる
「んー、おはよ。…波留。昨日の事、結構妬いてるんだからねー…」
(昨日の事?)
全く記憶にないため何をしたのかわからない
「…あー、でもいいの。起きたての波留にぎゅーって出来たから。」
「なにそれー」
波留は彼の言葉に少し笑いながら清に体重を預けると、彼は嬉しそうに笑った
「波留…、今日は俺達のアジトに行こっか。」
「ん、紹介してくれるの?」
水の入ったコップを清に渡し、波留は言った
「…っはぁー、そうそう。正式な許可が出たから皆に紹介してあげないとね」
波留の渡したコップに残った水を全て飲み干した清は笑顔でそう話す
(…じゃあ、あの鹿島組っていう人達にも会うのかな。)
それは少しだけ怖かったが、2人がいるなら心配いらないだろう
「…あと、波留の部屋とかも揃えなきゃねー。」
「…うん。」
「どうする?…自分の家から家具とか持ってくる?」
清がコップを1度台所のシンクへと戻すために波留から離れ聞いてくる
「…うん。まぁ…、あんまりお金もかけられないだろうし…。」
正直な事を言うと、あの家には帰りたくなかった。
(イヤな事、思い出すから…)
家に無理矢理おしかけられ、リビングでそのままヤられたり、部屋の合鍵を作り自室で勝手に待ってたりしたあの場所…
(そんな事までキヨ達には迷惑かけられないから…、ガマン、ガマン。)
波留は1人で問題を解決していると、いつの間にか清の顔が目の前にあり、不思議そうな顔をしている
「…波留、なにを今、心の中で解決させたの?」
ギクッ
波留は、清から目をそらし何でもないと告げると、清は見通した様に言った
「家具類は全部取り替えよっか。そうだなー…、波留は大事な物だけをこっちに持ってきてくれればいいよ。」
にっこりと笑い、「異論は?」と念を押してくる
「…な、ないけど…。」
「…よーし。じゃあ、波留は猇を起こしてきてっ‼︎」
満足そうに微笑むと、清はリビングから猇の部屋を指差し波留に次の仕事を伝えてきた
「う、うん。」
波留は頷き猇を起こすためにリビングを出ようとした時、彼に気になる事を聞いた
「キヨってどうして俺が考えてることが解るの?」
「んー?ないしょー。」
リビングから台所へと場所を移動し、手首につけていたゴムでとかしていない髪を一つにくくるとそう言った
「…キヨのケチ。」
「わー、ひどーい。…じゃあ、一個教えてあげる。…波留はすぐ顔に出るからわかりやすいの」
「答えになってない。」
波留は清に言うと、猇の部屋へと向かう事にした
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