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紹介 3
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波留達がまず向かったのは、清達の仲間が集まる羽柴会の集合アジトだった
人気の離れた場所にそれは建っており、物凄い大きさに俺は唖然とする
(……大きくない?)
「此処の建物は、集合アジトって言って羽柴会に入ってる組の全部が集まっているからこれだけの広さになってるわけ。本当は、組の一つずつに建物があって部下とか新入りはそっちに要ることもあるよ。」
呆然と見ていた波留に解説をしてくれる清
「俺とか猇は基本はこっちにいるし、他の組の組長とか組長のお気に入りなんかもこっちにいることが多いかも…ね?猇」
猇に今の説明で合ってるかを聞き、猇が頷き返してくれると清はVサインを波留に見せた
「じゃあ、昨日の2人も此処にいるの?」
昨日の2人とは、瀬戸組の真尋と光樹のこと
「真尋と光樹はこっちだね。親父の所に出向いたり、他の組との連絡をとったりするのが上手だから2人とも」
あらかたの説明が済むと波留は車から降り、2人の後をついていった
玄関の大きな門が開くと、何人もの人が左右にきっちりと並び整列していた
(あ、こういうの見たことある。)
ドラマの様な場面を見つめていると、その真ん中を清と猇が歩き左右にいる人達が頭を下げて挨拶をする
(……お、俺も此処を歩かなきゃ行けないの?)
迫力満点のガタイの良い男達や顔の険しい人達が立ち並ぶ道を傍観している波留を2人が呼び寄せた
「波留ー?何してるのさ、置いてくよー?」
「あ、ま、待って‼︎…」
波留は急いでその場を駆け2人の元へと辿り着く
頭を下げて挨拶をしていた組の人達の様々な視線が俺に集中し、背中が痛い
(そんなに見ないでよー…)
波留は平然とした顔で歩く2人を見て、やっぱり本当に組の総長なんだなと思う
「…ん?どうしたの波留。そんなにまじまじ見て」
じっと見過ぎていたのか、清と視線がぶつかり反動で波留は目をそらしてしまった
「あ、いや、その…」
「ん?なになにー」
「2人とも…格好いいなー…って…おもっ…て…」
後半になるに連れて自分が恥ずかしい事を言っているのに気がつき、語尾が小さくなってしまう
「…猇。俺、今ならどんな仕事でもこなせそう」
「そうだな。そう言わなくてもお前は俺の2倍の仕事をしてもらうからちょうどよかったわ。」
猇の言葉に何かを思い出したのか、清の顔が落胆の表情へと変わる
「……そうだった。」
人の列を抜けると、2人は扉を押して建物内はと入っていく
エントランス部分には2人を待っていたかのようにある人物が立っていた
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