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紹介 5
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「…はぁー、紫乃のこの癖には困ったものだね。」
清が出て行った紫乃の後ろ姿を見ながら、波留の背中を何度か摩りながら謝ってくる
「ごめんね、波留。びっくりしたでしょ?」
黙って頷き、なんとか落ち着きを取り戻す
「…も、平気。」
「立てそうか?」
「……多分。」
そう言って、波留は猇に降ろしてもらう
少し足がおぼつかなかったので猇の腕に捕まりながらなんとか歩く
「…さっきの色気むんむんな女の人が櫻庭紫乃(さくらば しの)って言って、櫻庭組の女組長。まぁ、見た通りの奴だし…困ったことって言えば可愛い、格好いいと女でも男でもキスする癖があるんだよね。」
「…大丈夫だ。清もされてるから」
猇が波留に耳打ちで教えてくれ、思わず清の顔をパッと見た
まぁ、その容姿なら女性も好意を抱いたりしてみたいとは思うだろうし、紫乃さんだけが変わっていると言う訳でもないかもしれない
「ま、俺の場合は立場逆転させたけどね?」
前を歩きながら清が自慢げに俺に言う
「…そう言う事は言わなくていいから。」
波留は呆れながら、ため息を着くと清が「そう?」と言って紫乃の説明に戻る
「んで、紫乃のいる櫻庭組って言うのは女が主力の組で、メンバーの殆どが女の人だね。多分後で会えると思うから、その時にまた紹介するよ」
長い廊下を歩き終え、清が目の前にある大きな扉に手をかける
「じゃあ、行こうか。…波留の紹介をしに」
波留は、猇の腕から離れると自分の胸に手を置き小さく深呼吸をした
「ばか、何も緊張することなんてねぇよ。普通にしてろ、普通に」
猇の手が波留の頭を乱暴に撫で、落ち着かせてくれる
「…うん。」
「じゃあ、あけまーす。」
清が扉を開けると、その中には物凄い数の人が見えた
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