アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
櫻庭組
-
櫻庭組 アジト
櫻庭組と書かれた札のついた扉をノックすると、甲高い女性の声が響き渡る
「はーい、どうぞぉー」
返事が聞こえると清は扉を開けて、室内へと入った
「やっほー、来たよー。」
「あ、キヨぉー‼︎」
1人の女性が清の名前を呼ぶと、他数の女性もこちらを振り向き清の周りへと集まる
「もー、キヨ来るの遅ーい。」
「ごめん、ごめん、ちょっと紹介したい人がいたからね。」
「あー、それ紫乃ねぇから聞いたよぉ」
「紫乃、情報伝えるの早いな…」
「かっわいいー、女の子みたいな子なんでしょ?」
「そうそう。」
波留は彼女達の話を聞きながら、自分の容姿をちらりと見た
(女の子みたい…か。)
「なんだよ、お前。そんなしょぼくれんなって」
猇がタバコを加えて俺の頭を撫でながら言う
「そんなに女の子みたいかな…」
「まぁ、女装で歩いても解らないくらいかもな。」
「それ、もうほぼ女の子じゃん。」
フォローになっていない猇の言葉に重いため息をはいた
「…あ、あの子じゃない?」
清を取り囲んでいた彼女達が、猇の隣で拗ねてる波留を見つけて指差す
「…ん、そうそう」
清も波留の拗ねた顔をみて少し微笑み、彼女等に紹介をする
「うそーっ、本当に可愛いじゃんっ‼︎」
「波留くんっていうのぉー?」
「やーん、髪の毛ふわふわしてるー」
「まつ毛ながーい。目おっきいー」
波留は彼女達に捕まると、囲まれあちこちを触られた
化粧と香水の匂いが少し鼻につくが、大事な物を扱う様に波留を触ってくれるので何と無く安心が出来る
「キヨ達に変な事されてないー?」
「怖いでしょ?うちの会」
「やな事あったらすぐに私達に相談してねー?とっちめてあげるからさ」
触られると同時に、羽柴会についての事を聞かれたり、嫌な事があったら相談してねなどの色んな事を聞かれる
「あー、もうその辺にー…」
ベタベタ触られてる波留を見て清が少し申し訳ない程度のトーンで彼女等に話す
「えー?まだいいじゃん。」
「波留くんも気持ち良さそうだし。」
「キヨ、私達にヤキモチー?」
「きっと、そーだよ。……あ、そうだ。波留くんに夢中で言い忘れる所だった」
波留の髪を触っていた、セミロングの小柄な女性が清に向かって話しかける
「…なに?」
「なんか、和嶋会の奴等が動き出してるみたいだよ。…聞いた情報だから本当かどうかは解らないけど、こっちにあいつ等来るらしいよ。…去年あった仕事で払いのいい奴が見つかったとかなんとか…。」
「和嶋会が?こっちに?…まぁ、あいつ等とは一応同盟は結んであるし、変な事はしないと思うけど……。」
「詳しいことは紫乃ねぇがいま聞きに行ってる。…あいつ等がこっち来たらよく利用するキャバクラにキャバ嬢で出るんだって」
「だから、あんな服着てたのかー」
紫乃の奇抜な服の意味がやっとわかったからなのか、清はこくこくと首を動かした
「ありがと。…あと、波留は返してもらうよー。行かなきゃいけない所があるからね。」
女性に囲まれている波留を引っ張り出すと、清は俺を猇にパスして走り出した
「はいっ‼︎猇、波留を担ぐ‼︎…んじゃねー」
波留は自分になにが起こってるのか解らぬまま、猇に担がれ櫻庭組のアジトを後にした
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
60 / 557