アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
ドライブ 1
-
紫乃のスポーツカーに乗ってアジトへと戻ると、バイクの前にしゃがみ込む猇の姿があった
「あら、バイクで帰るの?」
スポーツカーから身を乗り出して、紫乃が猇に言う
「…はー、やっと帰って来やがった。」
よっこらせと呟きながら、猇はだるそうに立ち上がると紫乃のスポーツカーに肘をつく
「おかえり、波留」
にんまりと笑いながら彼は波留を見て言った
「ただいま、猇」
波留も釣られる様に笑い、車から降りる
「ちょっとー、私には何にもないのー?」
波留の後に続いて車から降りると紫乃は頬を膨らませて猇に詰め寄る
「うるせーよ。勝手に連れだしやがって。」
「あら、勝手に波留くんを置いていったのは誰かしら」
鋭い流し目で言われ、流石の猇も黙りになってしまう
「やった。私の勝ちー、んじゃ波留くん私は用があるから此処でお別れよ。」
勝ち誇った表情で猇を見た後、視線を変えて波留の鼻先に指を当てるとそう言った
「はいっ‼︎紫乃さん、今日はありがとうございました」
波留は今日1番の笑顔を彼女に向けると、紫乃も嬉しそうに笑ってくれた
「いいえっ、…あ、そうそう。さっき話したことはナイショね?」
「はいっ‼︎」
「おいおい何だよ、2人で内緒だの何だのー」
話についていけない猇は波留と紫乃の顔を交互に見つめて問いかけてくる
「波留くん」
「はいっ、……」
「「ナイショー‼︎」」
2人で口元に指を立てて言うと、猇は片眉を下げて息を吐いた
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
96 / 557