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取り引き 1<清視点>
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俺は刑事に本当に大事な所だけを教え終えると、彼の顔を見た
「…そんな事がねぇ。」
「そ。だから、この事件を解決しようよ。刑事さん」
すると、刑事は頭を乱暴にかくと書類をぐしゃりと丸め込む
「わかった。上には俺が話を通しておく。…ただし、大々的にはやらないから上官に垂れ流すなよ?」
「はーい。警視庁の総監だけに教えまーす。」
「俺の首が飛ぶからやめろ。真面目に…」
俺のイタズラそうな顔に深〜いため息をつく刑事
すると、急に扉が開き中から数人の刑事が入ってきた
「……あ、清さん。」
皆きちんとスーツを着こなし、いかにもイケメンですってオーラを出しながら驚いた顔で俺を見てくる
「どーも。お邪魔してまーす。」
敬礼をしながら、笑顔で返すとノリに乗って敬礼を返してくれた
「何もない所ですがゆっくりして行ってください。…宮さん、また清さんから情報聞いてるんですかー?」
宮さんとは目の前にいる刑事の事で“宮前警視課長”の宮の部分をとって部下達からそう呼ばれているらしい
「バカちげーよ。今回はこいつが情報を聞きたいんだとさ」
宮前は俺を指差しながら、自分の丸めた書類を彼らに放り投げた
彼等はそれを受け取るとため息をついて、紙のシワを伸ばしながら書類に目を通す
「……これって専門学生が殺されたって事件ですよね。」
「たしか、総理大臣拉致事件と同時に起こったっていう」
「…悲惨だよな。俺達もそっちに回されて、こっちの事件にはほとんど関われなかったし」
「…そうそう。俺、こっちの事件の方が担当したかったわー…。あんな危険な場所になんか行きたくなかったし」
「なんなんですか?その事件って」
「あ、お前はまだ新人だから知らねぇのか。」
数人の刑事達が書類を囲みながら口々に話し出しては意見を言い合う
「でも、こんな事知ってどうするつもりだったんですか?清さん」
俺はその質問ににっこりと笑いながら答えた
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