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取り引き 3<清視点>
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「そんな事がねー……」
俺は刑事さんの話を聞いて、ぼふりとソファーにもたれかかった
「…そいつの頼みってんなら俺も答えてやりたい。」
真っ直ぐに俺を見て言う刑事に思わず吹き出してしまう
(…ちゃんと人と目を合わせてくれるからこの人は好きなんだ。)
「もしかして刑事さん、波留に惚れてるのー?」
それを聞いて焦り出す刑事
「なっ‼︎馬鹿かっ‼︎そんな事ある訳無いだろ⁉︎」
その焦り様に部署の皆で彼を見て笑う
「宮さん焦りすぎですよ‼︎」
お腹を抱えて笑いながら、目尻の涙を吹く後輩刑事にそう言われ、彼の顔が真っ赤になる
「お前らっ‼︎何笑ってんだよ‼︎」
「やば‼︎宮さんが怒ったぞ‼︎」
「ひゃー、逃げろー‼︎」
まるで親子のじゃれあいの様な彼等の行動に俺は小さく笑いながら立ち上がった
「じゃ、そろそろ戻りますね。…何か解り次第連絡します。」
「…ん?もう行くのか?」
「はい。波留に会いたくなっちゃったから。刑事さんの話を聞いてたら」
「お前のが溺愛じゃねーか。」
「俺は出会った時から既に溺愛中でしたー」
「なーに言ってんだか。…またそいつと一緒に部署に来い。謝りたいから。もう一回だけ」
俺は「はーい」と返事をすると部屋を出て、警察署を後にした
(刑事さんと接点があったとはね…意外だな)
ふっと笑みを零してから、波留の待つアジトへと車を走らせる事にする
「…まだ波留は連れては来れないけどね。」
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