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ダーツ 5
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聞きなれた低い声
「あら、猇。…どうしたのよ、そんな険しい顔して…?」
赤みの差した顔で猇に問いかける紫乃に彼は冷静に答えた
「波留はまだ未成年だぞ。……真尋これは俺が飲む。」
波留の両手からロックグラスを引き抜くと、それを喉に流し込み勢いよくカウンターに置く
「あらま、お怒りな事…」
紫乃が口元を覆い隠しながら言うと、猇が俺を睨みつけてきた
「お前もこんなもん飲むな。また吐くぞ」
その声があまりにも低く、怖かった
「……ぅぅ」
止まっていた涙がまた零れだし、思わず下を向いてしまう
「聞いてんのか…っておい」
波留が下を向いている事に気が付くと、紫乃が頬を膨らまして説教を始めようとする
「あーぁ、波留くんを泣かせたわねー…。」
「元を辿れば二人が原因だろ」
猇は紫乃にきっぱりと言うと、彼女は返す言葉がなくなったのか押し黙った
「マスター、奥の部屋借りるぞ。」
そう言って波留を担ぎ上げると、その部屋へと向かってしまう
「こうっ‼…おろして‼」
「ダメだ。」
波留はなんの抵抗も出来ずにそのまま部屋へと入れられてしまった
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