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柊の部屋 1
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とりあえず部屋からは出るべきだと思い、複雑な表情で楓に貰ったルームウェアを持ち、彼女の部屋を出ると、隣の部屋から柊が出てきた
「あれ?波留兄ぃ、風呂入ってたんだ。」
少し濡れた波留の髪を見て、目の前の彼がくすりと笑い側までやってくる
柊は波留の首から下げたタオルをするりと抜き取ると、それで優しく頭を拭いてくれた
「ちゃんと拭かないと風邪引いちゃうよ」
「ん、ごめん。」
バタバタしていてきちんと髮を拭いていなかったのだろう
「波留兄ぃ、それ楓の?」
波留の着ている服と、手に持っている服を見て聞いてきた
「…え、あ、うん。柊くんのじゃ大きいだろうって楓ちゃんが…」
「んで、騙された訳だ。…それ、楓が前々から波留兄ぃに着せたいって言ってた服だよね?」
知っていたのか、柊の口角がジワジワと持ち上がっていく
「知ってたの?」
「…んー、まあね。でも、今日着せてたとは思わなかったかもな。…ねね、もっかい着てみてよ」
後ろから波留を覗き込み、猫の様に目を細めると柊は持っているルームウェアを指差した
「や、やだよ…これは流石に」
色々と気になるからこの服はできる限り着たくない
「えー、波留兄ぃのケチー…」
「ケチって…人聞きの悪い。…それに柊くん用があって部屋から出てきたんじゃないの?」
そう彼に言うと、彼は思い出したかの様に手を叩いた
「そうだった…。ちょっと勉強してる所が理解できなくてさ。教えてもらおうかなーって思ってたんだよね。」
「誰に?」
すると、彼は波留の手を引いて自室へと戻って行く
「波留兄ぃにだよ。」
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