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結弦の墓 2
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「天原家」…
波留は石碑を眺めながら呆然としていると、猇が俺の一歩手前にでてきた
「…宇賀神猇だ。」
名前を言うと礼をし結弦に挨拶をした
そんな猇を見ると清もつられて挨拶をする
「御子柴清です。挨拶に来たくてここまで来ました。よろしくお願いします」
年下なのにも関わらず敬語で話す姿に少しだけ頬が緩む
「…ほら、波留も挨拶しなきゃ」
清が花を添えながら立ち尽くす波留に声をかけてくれる
「うん。…そうだね」
二人に背中を押され波留は結弦の前に立つ
「結弦…。元気にしてた?」
へらりとぎこちない笑みを墓に向けて言うと、二人は波留の頭を撫で言った
「俺達、そっちに行ってるから…二人でゆっくり話しておいで。」
「……ん。ありがと」
波留が二人に礼を言うと、彼等は背を向けて歩いて行ってしまう
清と猇の姿が見えなくなると視線を墓を見直す
(……結弦。)
すると自然と大粒の涙が頬を伝いだした
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